たとえ何かを犠牲にしてでも、彼らには譲れない“スタイル”がある。ぶっ飛んだ改造でアイデンティティを表現する、カーマニアたちの素顔に迫る!

 今回は、父親とともにVIP系カスタムを楽しむ「ひゅうが」さんをご紹介。

父から譲り受けたクラウンをド派手にカスタム

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父から受け継ぐ「VIP魂」

 もともと父親が車好きで、自分が小さい頃からVIP系のセダンを弄っていたんですよね。父の年齢的に、VIP系の元祖くらいの頃から乗っていたんだと思います。

 その影響で、当たり前のように自分も車が好きになり、「将来はセダンに乗ろう」と思うようになっていましたね。

クラウンのフロントマスク。王冠エンブレムを外したグリルが印象的

 高校生の頃にはもう「将来は車関係の仕事に」と思っていたので、卒業後は新車販売系の職場に就職して。ディーラーと工場の中間のような業態で、勤めて6年目になりますね。

張り出しの強いフェンダーがボディラインを引き立たせる

 このクラウンは、もともと父が乗っていたのを譲ってもらったものなんです。最初はノーマルの状態でしたが、父とカスタムカーのイベントを回っているうちに、「自分もああいう風に弄ってみたい」と思うようになって。

 それからはもう、2年くらいでこの状態まで仕上げました。たぶん、改造費は500~600万円くらいにはなっていると思います。やっぱり車に注ぎ込んでいるので、食費を削ったり、欲しいものを我慢したりすることは多いんですけどね。

ピラーからドアパネルまでオレンジで統一した車内

 しかも、普段乗りには向かない車になっていますから、足用にもう1台別のクラウンを維持していて。こっちはもう完全にイベント用で、トロフィーを狙うための車という感じです。

 それでも、父と趣味を共有できるのは嬉しいですし、たぶん父も喜んでいるように思います。父もまだまだ現役で車弄りを続けているので、イベントに出すときにはいつも父のLSと並べて展示しているんですよ。

シフトパネルのギラつくパターンも特徴的だ

 親子で入賞したり、VIP系の雑誌に掲載されたりしたらいいなと思いますが、不思議と「父に勝ちたい」みたいな気持ちはないんですよね。父に対しては、尊敬する気持ちが強いというか。色んなことを知っていますし、困ったら何でも聞けて、頼れる存在という感じです。

 母親は自分では乗りませんけど、車自体は好きなので、イベントに行くのは基本的に家族3人ですね。昔は反抗期みたいな時期もありましたが、こうやって同じ趣味を一緒に楽しめているのは幸せなことだと思います。

休日のイベントでは父とともに愛車を展示している

 いずれ子どもを持つことになったら、やっぱり車好きになってほしい気持ちはありますよ。それこそ親子3代でVIPなんて最高だと思うので、叶えられたらいいですね。