植田の走塁がタイガース野球にもたらした変化
入団時から指導に当たっている藤本敦士2軍内野守備走塁コーチは「野球の軸はもちろんだけど人間的にも軸がしっかりしてきたよ。自分でいろいろ感じながら野球をやるようになったし、自分から感じたことを発するようになったしね」。先月で22歳を迎えた“植田選手”。18歳の“海くん”は確実に姿を消しつつあります。
今シーズンはこれまで21試合で5盗塁。ゴールデンウィーク前までチームはわずか1盗塁でした。もちろん12球団ワーストの数字です。しかし、植田選手がスタメン起用されるようになったゴールデンウィークだけで、チームは15盗塁を記録。あきらかにタイガースの野球が変わりました。チームが1試合で4盗塁を決めた5月5日。金本知憲監督も「こういう野球をずっとしたかった」。植田選手の走塁が他の選手の積極走塁を促しているのか、指揮官の目指す野球ができつつあります。起爆剤になっているのは間違いありません。
「守っているときも、盗塁するときも、もう全部怖いですよ」。常に怖さを感じながら野球をしているからこそ、成長し続ける背番号62。「去年の8月は全然振れなかったけど、別人ですわね」。その成長スピードは金本監督をもうならせてしまいます。
「いっぱいご飯食べて、いっぱい体動かして頑張って下さい! 僕も頑張ります!」
5月5日こどもの日。初々しいヒーローは球場に駆け付けた子供たちへメッセージを送りました。「海くんもね!」。思わず言葉が漏れたのは私だけではないはず。
海は広いな大きいな〜
虎の最年少野手の成長はとどまることを知りません。
2018年大ブレイクの予感です。
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