〈大宇宙は余りに雄大であり、我等の大地、地球は余りに小さい。その宇宙の起源も自らの生命の本質も不可知であり、人類の知は無に等しい〉

 この檄文は、ある“秘密結社”のレポートに記された一節。筆者は、“令和のミスター円”こと財務省の神田眞人財務官(59)だ。

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“ぶっ飛んだ宇宙人”として有名

 1ドル=160円を超える円安に対し、7月11、12日と2日連続の為替介入を指揮したとされる神田氏。財務省幹部が語る。

「兵庫県の超名門、灘中・高卒業後、東大法学部を経て1987年に旧大蔵省に入省しました。入省3年目の89年には、英オックスフォード大に留学。同じく外務官僚として留学していた雅子さまともオックスフォード日本協会で接点があり、手料理を振る舞われたこともあったそうです」

円相場は大きく動いている

 エリートコースの主計畑を歩み、2021年に事務次官級の財務官に就任した。

「神田氏と言えば、博覧強記でキレ者。財務省内でも“ぶっ飛んだ宇宙人”として有名です。スキーやスキューバダイビングなど趣味も多く、総合旅行業務取扱管理者の資格を持つほど旅行好き。『若い頃は1日1ドルでバックパック旅行をしていた』と豪語していました。多忙になった現在も、筋トレや水泳を続けています」(同前)

温泉ソムリエマスターの資格も持つ神田眞人氏

約1800人が在籍するエリートの“秘密結社”

 そんな“宇宙人官僚”が加入している謎の組織がある。虎ノ門に事務局を置く一般財団法人「浩志会」だ。

「人材育成を目的に82年に創設され、エリートの“秘密結社”とも呼ばれる勉強会です。省庁や上場企業から40代や50代の管理職級が年1人、2人ずつ推薦され、約1800人が在籍している。神田氏は過去三度代表幹事を務めていますが、これは前例がないようです」(浩志会会員)

 小誌は今回、神田氏が05年から11年にかけ、会員向けに執筆した“檄文”を発掘した。冒頭に紹介した一節に続き、強調されているのは、現代日本に対する強い危機感だ。