黄色の振袖姿で大統領府をご訪問

 ご滞在3日目の28日には、菊の花などがあしらわれた黄色の振袖姿で大統領府を訪問され、サケラロプル大統領と面会。大統領側は、今回のために特別に庭に植えた菊をご覧に入れたほか、分刻みの日程の佳子さまのために短時間で食べられる小さなお茶菓子を供する“おもてなし”を見せた。

 懇談で大統領が話題にしたのは、ギリシャ生まれの作家・小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)について。

「実は佳子さまは小泉八雲に関しても、事前に入念にお調べになっていました」(同前)

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 直後に向かわれたのは、目の前に位置する首相府。ミツォタキス首相とマレヴァ夫人などが出迎えた。ここでは思わぬハプニングも。

「首相と10分ほど話をされた後、首相夫人とサロンのような部屋で歓談されたのですが、首相夫人は日本に縁のあるお友達のアーティストを連れてきていた。この方が同席するのは事前に知らされていなかったのですが、ギリシャではよくあることです。このサロンには彫刻などたくさんの芸術作品が置いてありましたが、佳子さまは壁にかかっていた大きな刺繍の作品について、特に熱心に説明をお聞きになり、芸術の話題で盛り上がっておられました」(同前)

首相夫妻と懇談

 部屋を退出する際、西林氏が肝を冷やす場面も。

「部屋の扉が開いたときに、首相が飼っている保護犬の『ピーナッツ』が駆け寄ってきたんです。佳子さまは優しく頭をなでておられましたが、着物が汚れないか、内心ヒヤヒヤしていました。私も靴を舐められました(笑)」(同前)

「手話、通じたみたいです!」

 目まぐるしく公式日程をこなされた佳子さま。29日には聴覚障碍者支援施設に足を運び、利用者とご交流。手話も交えながら懇談された。

手話を披露(FNNプライムオンラインより)

 全日本ろうあ連盟に非常勤嘱託職員として勤務され、国内の公務でも手話を披露される機会の多い佳子さま。だが、ギリシャ語の手話はあまりご存知ではなく、別の国で使われる手話も交えながらの歓談となった。交流後には西林氏に、

「私の手話でも、通じたみたいです!」

 と、嬉しそうに仰ったという。