「なかなか取材も受けることが出来ていませんでした」

「昨年の騒動でたくさんの方にご迷惑や、ご心配をおかけしてしまったことを、ずっと謝りたかったんです。でも、なかなか取材も受けることが出来ていませんでした。ですから今回、まずお詫びできたらと思って、こちらに伺いました。申し訳ありませんでした」

 そう語ったのは俳優の広末涼子氏(44)だ。2023年6月、「週刊文春」での不倫報道を受けて芸能活動を停止。今年2月には26年間所属していた事務所から独立して、個人事務所で芸能活動を再開していた。

“不倫騒動”以降は、メディアの取材を一切受けてこなかったが、今回、「文藝春秋」(9月号)で、フリーアナウンサー・有働由美子氏がホストを務める対談連載「有働由美子のマイフェアパーソン」に初めて登場した。

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広末氏がメディアの前で「騒動」について語るのは初めて ©文藝春秋

「何もなかったことのように生きていくのは良くない」

 冒頭の発言は対談が始まってすぐのことだった。広末氏が「この場をお借りして、皆さまに一言お伝えさせていただいてもよろしいでしょうか」と切り出した。

 突然の告白に「あの不倫騒動は、今日も触れてはいけない話題かと思っていました」と驚く有働氏。すると広末氏は、これまで騒動について語ることが出来なかった理由について、こう答えた。

「実は、謝罪会見をしたいという気持ちは当初から周囲に伝えていたんです。ただ、やっぱり私個人の問題だけではなくて、広末涼子という商品を扱う人がたくさんいる中で、色々なご意見があり、実現できませんでした。でもこれから改めてお仕事をさせていただく上で、何も触れず、なかったことのように生きていくというのは、良くないなと思ったのが大きかったです」

 本人としては報道当初から「謝罪会見」をしたいという思いがあったものの、これまで実現には至らなかったのだという。そして堅い表情のまま、こう続けた。

インタビュー中は時折、目を潤ませる場面も ©文藝春秋

「私が何も言わないことで嫌な思いをしていらっしゃる方がいるなら、個人的な謝罪だけでなく、女優として公の場でお伝えすることも職業柄必要だと思いました」

 このほか広末氏は、彼女をいま支えてくれている人たちへの思い、どん底の時に励ましてくれた大物女優との秘話、やりがいのある社長業、明かせなかった10代の頃のいやがらせ被害、今後の映画・ライブの予定などについて、約120分にわたって語りつくした。

 広末氏と有働氏の対談は、「文藝春秋 電子版」(現在公開中)と「文藝春秋」9月号(8月9日発売)に掲載されている。