『女帝 小池百合子』などの著書で知られるノンフィクション作家・石井妙子氏による新連載『ウェンカムイ 死刑囚・木嶋佳苗の生痕』が、8月8日発売の「週刊文春」及び「週刊文春 電子版」で始まった。
同連載で描かれるのは、2009年に明るみに出た「首都圏連続不審死事件」で逮捕された木嶋佳苗の人生だ。交際相手の男性たちから金を奪い、練炭で次々と死に追いやった連続殺人事件は耳目を集め、木嶋の存在は連日メディアを賑わせた。
構想・取材にかかった期間は約2年
タイトルとなった「ウェンカムイ」とは、アイヌ語で「悪い神」を意味する。木嶋が生まれ育った北海道野付郡別海町がある道東地域は、ヒグマの密集生息地として知られる。アイヌの人々にとってヒグマは位高き神(カムイ)だった。しかし――。
〈人間を襲い、喰らった熊だけは、手をつけなかった。魔にとりつかれて悪い神(ウェンカムイ)になってしまったのだと考え、忌避して、霊送りの儀式もせずに、野ざらしにしたのだという〉(本文より)
構想・取材にかかった期間は約2年。今回、「週刊文春」夏の特大号で満を持しての連載スタートとなった。
石井氏は、連載の第1回「断崖――父と娘」の末尾にこう綴った。
〈彼女を狂わせたものは、何だったのだろう〉
『ウェンカムイ 死刑囚・木嶋佳苗の生痕』にぜひご期待ください(「週刊文春 電子版」では毎週水曜配信予定 ※配信日時は変更する可能性があります)。
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石井妙子(いしい・たえこ)/1969年、東京都出身。ノンフィクション作家。白百合女子大学大学院修士課程修了。2006年『おそめ』が話題に。『原節子の真実』で新潮ドキュメント賞、『女帝 小池百合子』で大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。他に『日本の血脈』など著書多数。
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