「週刊文春」が報じた、お笑い芸人・なかやまきんに君の個人事務所で金銭トラブルが多発している問題。

 2021年末に吉本興業を退所したきんに君は、現在は自身が代表取締役を務める個人事務所「333(ササミ)」を通じて活動している。低脂質・高タンパクの健康的な食材から名前をとった会社に向けられている疑惑とは一体どのようなものなのか。

なかやまきんに君 ©時事通信社

 この問題を取材した「週刊文春」の高橋大介記者が解説する。

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「きんに君の個人事務所に向けられている疑惑は、大きく分けて裏金と投資詐欺の2つがあります。

 1つ目の裏金疑惑は、きんに君の個人事務所が別の会社との間に、コンサルティング契約や業務委託契約などの契約を結んで、その会社に報酬としてお金を振り込む。だが、そのお金は実際にはキックバックというような形で戻っているのではないかというもの。つまり、きんに君の個人事務所の売上から法人税を取られる部分を他の会社に振り込むことによって、法人税逃れをしているのではないかという疑惑です。

 2つ目の投資詐欺疑惑は、きんに君のマネージャーのX氏が、『きんに君プロデュースのプロテインの製造資金を出してくれませんか』というようなことを言ってお金を集めていたものの、返さずに失踪してしまった」

 キックバックやプロテインへの投資といった話を持ちかけていたのが、きんに君のマネージャーを務めていたX氏だった。だがX氏は、10人にのぼる出資者から3億円を超える資金を預けられたまま、今年5月に突如姿を消した。

 失踪したX氏はどのような人物なのか。実はX氏は、きんに君のマネージャーに就く以前にも、とあるトラブルを起こしていた曰くつきの人物だったという。

失踪したX氏の名刺

「X氏がきんに君と知り合ったのは、もう10年ぐらい前になるそうですが、当時X氏は保険代理店を営んでいたそうです。

 ただX氏は、4年前にも似たような投資詐欺のようなトラブルを起こしていて、週刊誌ネタにもなった人物でした」(同前)

「前科」のあるX氏をマネージャーに起用したことによって、きんに君自身も信用を失うこととなってしまった今回の事件。高橋記者の直撃取材にきんに君本人はどう答えたのか。記者が疑問を覚えたきんに君の「曖昧な回答」、警察の捜査が進まない理由などを解説した動画番組の全編は「週刊文春電子版」で見ることができる。

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