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石破茂さんは「怖い」と言われる目を眼鏡でカモフラージュ、キャラと演説のギャップも

 小泉さんが戦略を立て、非言語の部分でも「総理」「総裁」というイメージを纏おうとしているのに対して、石破さんは対照的です。

 朴訥とした話し方で、SNSでも「素」の部分で、有権者と目線が近い身近な存在であることをアピールしています。

 前々回の総裁選で敗れて以降、石破さんは時々眼鏡をかけるようになり「目が怖いと言われる」と自虐的にも語っていた印象を、優しげに緩和させました。ネクタイは濃い青をベースに細い白や水色のストライプ数種を使いまわしています。宇宙戦艦ヤマト好きであることを公言しているので、青い空や海の色をイメージしているのでしょうか。

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 服装からは特に際立った特徴や戦略は感じられないものの、キャラクターが出来上がっていることに自信を持っているのかもしれません。眉毛を整えただけで話題になるのも、石破さんならではと思われます。

石破茂 ©文藝春秋

 しかしいざ演説となれば、隣国の脅威や自衛隊の憲法9条への明記に踏み込み、そのエキスパートぶりを堂々と語ります。

 原稿を一語一句間違わずに綺麗に読もうとするものより、自分の言葉で、感情を込めて相手に語りかける方が、聴衆に「自分に話し掛けられている」と感じさせることができます。テレビ討論などで朴訥と話す印象と、鬼気迫る演説のギャップは人気の理由の1つでしょう。そこにキャラ立ちした石破節ありです。

 共同通信の世論調査によると、総裁に求められている資質は1位の「政策や理念」に続いて、2位は「リーダーシップ」。リーダーシップを印象づけるには何が必要か。世界で日本のプレゼンスを高める存在として何が求められるか。これからが楽しみです。