ドジャースの大谷翔平(30)が19日、マイアミで行われたマーリンズ戦で、メジャー史上初の「50本塁打、50盗塁」を達成した。前人未到の挑戦を前に大谷にまつわる“5つの秘話”に迫った、「週刊文春」の記事を公開する(初出:「週刊文春」9月12日発売号。年齢、肩書は当時のまま)。

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〈ドジャース社長と、面談しました。スクリーンに看板がでれば、売れると思うよ。ちゅーる、頑張ってね、と言われた〉

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 今年3月20日、従業員に一斉メールでこんな業務報告をしたのは、あの企業の社長だった。

看板広告で大谷効果の恩恵を受けた『CIAOちゅ〜る』

 大谷が出場する試合中継を見ていると、必ず目に入る日系企業の看板広告。今シーズン、大谷が入団してから、ANA、大創産業、築地銀だこなど、計12社がドジャースとスポンサー契約を結んだ。

「大谷効果によって、外野壁面広告の売上だけで約9億円。昨年の約7000万円から13倍増になった。広告契約は掲出場所によって異なりますが、1年あたり3億円前後とみられます」(MLBライター)

 看板広告のなかで一際目立つのが、「Churu」の文字が躍るバックネット下の赤い看板。缶詰製造大手・いなば食品の『CIAOちゅ〜る』の広告だ。

「今年3月、同社はドジャースと3年契約を締結。猫用おやつ『CIAOちゅ〜る』は海外でも大人気。昨年、米アトランタに工場を着工し、10年以内に主力のペットフード事業で世界TOP3を目指しています」(経済記者)

いなば食品は“女帝”によるハラスメント報道で炎上

 だが、いなば食品はメジャー開幕直後の今年4月、“炎上”する。小誌が新入社員への“ボロ家ハラスメント”を報道するや、同社は大きな批判を浴びたのだ。

 不祥事の背景には稲葉敦央社長の妻で、社員から“女帝”と恐れられる稲葉優子会長の存在があった。小誌電子版は計12回にわたり会長のハラスメントやペットへのネグレクトなどを詳報している。

高学歴&イケメン好き

 ドジャースとの契約にも、この“女帝”が関与していた。