ドジャースの大谷翔平(30)が19日、マイアミで行われたマーリンズ戦で、メジャー史上初の「50本塁打、50盗塁」を達成した。前人未到の挑戦を前に大谷にまつわる“5つの秘話”に迫った、「週刊文春」の記事を公開する(初出:「週刊文春」9月12日発売号。年齢、肩書は当時のまま)。
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「一平には元気にいて欲しいし、親族として対応できることはするつもりです」
こう言葉少なに話すのは大谷の元通訳・水原一平被告(39)の親族だ。
5年から6年程度の禁錮刑が基準に
大谷の口座から約26億円を盗んだとされる銀行詐欺と、虚偽の納税申告書を提出した罪で起訴された水原には、10月26日に判決が言い渡される。
国際弁護士の村尾卓哉氏が解説する。
「検察、水原被告側双方が司法取引で合意しており、それに基づいて5年から6年程度の禁錮刑が基準になります。ただ水原被告がメディアの取材に『(大谷は)合意の上で資金援助をしてくれた』と嘘の説明をしたことは悪質性が高く、6年を超える禁錮刑もあり得る。また大谷選手が量刑について意見書を提出している可能性もあり、その場合には被害者の意見も踏まえた量刑が出ることになります」
刑期を終えた後については「重罪を犯した外国人およびグリーンカードを持つ永住者は強制送還の対象となる。間違いなく水原被告も日本への帰国を迫られるはずです」(同前)。
水原以外の家族はどうなるのか
水原には大谷から盗んだ26億円に加え、追徴課税・罰金を含めた約30億円の支払い義務が課せられる。ただ実際には支払わずに済む可能性が高い。
「26億円を取り戻すべく、大谷選手がアメリカの判決を日本で承認する手続きを取ることは理屈上できますが、そこまでする可能性は低いと思います。罰金についても海外での支払命令を日本で執行するのは難しい」(同前)
いまだロサンゼルスに住む妻や両親など、水原以外の家族はどうなるのか。
「水原さんの妻も米国で仕事を見つけ長期滞在用のビザが発行されない限り、日本に帰国せざるを得ない。ただ水原さんの両親はグリーンカードを持っているはずなので、アメリカに残るでしょう」(水原の知人)