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「サバなどのアニサキスがいる可能性がある魚を食べた後に、じんましんや腹痛が出るということを繰り返していれば、アレルギー専門医を受診してください。食後数時間から半日後に発症することもあります。また、原因は何であれ、アナフィラキシーやアナフィラキシーショックになった人は救急外来を受診してください。そのうえでアレルギー専門医を受診しましょう」 

アレルギーを根治する薬はまだないと鈴木さん(画像はイメージ)

特効薬がないため、一度発症してしまうと魚介類を避けたほうがよいというアニサキスアレルギー。魚介好きにとってはつらい状態だ。しかし鈴木さんは、「アレルギーの研究が進めば、どの程度までなら食べてOKかわかるようになるかもしれない」という。医学の進歩に期待したい。 

 

【鈴木 慎太郎】
昭和大学医学部医学教育学講座、医学部内科学講座呼吸器・アレルギー内科学部門准教授。医学博士。日本アレルギー学会専門医・指導医。専門は食物アレルギー、アニサキスアレルギー、アナフィラキシー、動物・昆虫アレルギー、薬物アレルギー・過敏症、気管支喘息など。重症のアナフィラキシーを生じた患者や、アナフィラキシーを繰り返す患者、アニサキスアレルギーの患者の診療を行う。中学生~高校生・思春期の食物アレルギー、ぜん息の患者も受け入れている。