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 投稿はハッキリ死を連想させる内容だが、トー横キッズのSNSとしては「少しネガティブ」な範疇とも言える。この投稿だけで、AやBの精神状態がそこまで追い詰められていることに気づくのは簡単ではない。そして、誰も2人を止めることはできなかった

 トー横界隈では去年の8月末、今年の9月1日、そして20日と、同じホテルからの転落死(自殺)が続いている。

「トー横の子どもたちは、いくつかの激安ホテルに泊まることが多いのですが。2人が飛び降りたホテルもその1つでした」(前出の男性)

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トー横には今もキッズたちが集まっている

「知り合いからの電話で起こされて『Aくんが自殺した』って聞きました」

 このホテルは、フロントを通らずに入ることができる外階段があり、2人はその階段付近に倒れていた。踊り場からは、スマートフォンとたばこの吸い殻などが発見されている。

「キッズたちはお金がないので、何人かでお金を出し合って1つの部屋に泊まるんです。でも部屋は汚いし、狭いし、言っちゃ悪いですけど大人がすすんで泊まりたい部屋とは言えないと思います。でもトー横から近くて入室のチェックが甘いから、彼らはなけなしの数千円、数万円を払ってそこに泊まるんです……」(トー横関係者)

 前出の女性は、去り際にAの死について悲しそうにこう話した。

「Aくんが亡くなった次の日の朝、知り合いからの電話で起こされて『Aくんが自殺した』って聞きました。理由を聞いても『わからない』と。Aくんはいろいろ悪いことをしていて、自己責任だった部分はあると思うんですけど、亡くなったのはやっぱり悲しいですね」

 トー横で相次ぐ死の連鎖は、飛び降りの対策をするなどして止められなければならない。

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【厚生労働省のサイトで紹介している主な悩み相談窓口】

▼いのちの電話 0570-783-556(午前10時~午後10時)、0120-783-556(午後4時~同9時、毎月10日は午前8時~翌日午前8時)
▼こころの健康相談統一ダイヤル 0570-064-556(対応の曜日・時間は都道府県により異なる)
▼よりそいホットライン 0120-279-338(24時間対応) 岩手、宮城、福島各県からは0120-279-226(24時間対応)

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