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「たしかに日本中から憎まれましたね。ただ、いまの時代のほうがつらいんじゃないかなって。あの頃は試合会場に行けば物を投げつけられたけど、その時だけじゃないですか? いまはSNSで毎日、朝から晩まで非難されたりするわけで、そっちのほうがつらいんですよ。石を投げられたりするのは慣れるけど、インターネットで心に刺さるようなことを言われたら、ちょっとね。

 逆にあの時代ならではだったのは、当時、ブームではないですけど、まだ日本中にヤンキーがたくさんいたじゃないですか? 地方に行くほど多くて、毎日、会場でヤンキーに絡まれてました(笑)。あの人たちってケンカ慣れしているから、睨み合っただけで相手が本当に強いのかどうか見抜けるんですよ。だから、こっちも絶対に怯ひるめない。たとえ相手が10人で、こっちが私ひとりでも『やってやるよ!』って姿勢でいなくちゃいけないから大変だった。でも、ダンプさんが有名になって、世間で認められるようになったら、もう日本中のヤンキーが極悪同盟の味方になってくれた。

イジメられている女の子から届いた手紙

 ファンレターが届いても、最初の頃は中にカッターが仕込まれていたりしたんですけど、ある日、学校でイジめられている女の子から手紙が届いたんですよ。『テレビで女子プロレスを観ていたら、カッコいいクラッシュ・ギャルズをボコボコにやっつけている極悪同盟がいた。なんか、クラスでいいカッコしいのいじめっ子たちを私の代わりにやっつけてくれているみたいでスッキリしました』って。だから、ただただ憎まれていただけではなかったんですよね」