美容外科業界第2位の大手・TCB(東京中央美容外科)がライバル企業の手術成功写真を患者に説明する時の資料として使用していたことが「週刊文春」の取材で分かった。
TCBは2014年12月に福島県で医師の青木剛志氏が創業し、2023年9月には美容外科業界最速の8年9カ月で、全国100院を達成した「急成長クリニック」。24年2月期の売上高は680億円を突破し、湘南美容クリニック(SBC)に次ぐ業界第2位となり、今季はソフトバンクホークスのオフィシャルスポンサーにもなった。
ライバル企業の手術成功写真を“丸パクリ”
「週刊文春」はこれまで社内で行われている新入社員の“一斉クビ切り”、理不尽すぎる罰金制度、患者を閉じ込め契約を迫る圧迫商法、医師の頭に注射器をぶっ刺したおふざけ動画の存在などを報じてきた。
そして今回、判明したのがライバル企業の品川美容外科(以下、品川)の手術成功写真(症例写真)を丸パクリし、患者説明用の資料として使用していた事実だ。
品川は1988年に創業した老舗で、現在は全国に39院を展開する業界大手のライバル企業だ。
カウンセリングと呼ばれる患者への説明を担当していた、TCBの元カウンセラーはこう語る。
「(TCBの)幹部が社員に盗用を指示していました。スタッフのみがログインできる社内システムに施術マニュアルや品川のスタッフ写真まで他社の内部情報が保存されていたんです」
小誌は2023年10月に撮影されたという、TCBの社内システムの“証拠写真”を入手。そこには品川のHP同様ピンクを基調としたページが表示され、「フレックスノーズ」という品川が商標登録を行った施術名(正式名称「フレックス・ノーズ」)の記載もある。
そしてそのURL欄には「picture_selection/shinagawa」の文字列が並ぶ。TCBの社内システムのはずなのに、なぜか品川の症例写真が使用されているのだ。
品川美容外科は「(写真提供の)許可はしていない」と回答
品川の広報担当に確認すると「写真提供の事実はなく、また当院としても許可はしておりません」との回答だった。
TCBに事実確認を求める質問状を送ったが、期限までに回答はなかった。
一体、なぜこのようなことが起きているのか。
現在配信中の「週刊文春電子版」および10月17日(木)発売の「週刊文春」では、パクリ騒動の経緯とパクリ行為の法的な問題点などを詳しく報じている。
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