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 北朝鮮軍兵士は常に耐乏生活を強いられてきた。脱北者たちの証言によれば、北朝鮮の父母の最近の願いは「どうやったら、子供を軍隊に送らずに済むか」だ。軍に入隊すれば、たちまち、足りない食料や装備品を補うため、近くの農家や畑、別の部隊などからの盗みを覚えることを強要されるからだという。

 一般兵士の食事は、麦やトウモロコシが混じった雑穀飯に塩汁、キムチ程度で、肉や魚にはなかなかお目にかかれない。

北朝鮮軍兵士がロシア軍の装備を受け取っているとされる様子(ウクライナ戦略コミュニケーション・情報安全保障センターのXより)

離脱する北朝鮮兵士が相次ぐ可能性が…

 そもそも、北朝鮮軍兵士にとって、ウクライナでの戦いには大義がない。ウクライナメディアは21日(現地時間)、「ロシアに派兵された後に脱走した北朝鮮兵士18人が、ロシア当局に拘禁されている」と報じた。

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 こうした状況が重なり、今後、戦場から離脱する北朝鮮兵士が相次ぐかもしれない。工兵部隊や砲兵部隊はともかく、少人数で分散して行動している特殊部隊の場合、北朝鮮軍がすべてを統制することも難しいだろう。

 韓国・聯合ニュースは22日、韓国政府がロシアのウクライナ侵攻を支援するために投入される北朝鮮軍の戦力を分析するため、現地にモニタリング団を派遣する方策を検討していると報じた。

 専門家の一人は「韓国は当然、北朝鮮軍から脱走兵が相次ぐことも織り込み済みだろう。モニタリング団には、北朝鮮軍兵士の脱北をサポートする要員も含まれているとみるべきだ」と語った。

 北朝鮮の特殊部隊派遣が、ロシアとウクライナの戦線にどう影響するのか。その最前線でまさにいま、賽は投げられた。