2014年にエジプト人のモスタファさんと結婚したベリーダンサーのHANAさん。ベリーダンスの修行先であるエジプトで出会い、現在は夫婦で日本に暮らす。今回はHANAさんに、国際結婚の難しさやエジプトの知られざる現状、ベリーダンサーという職業についてなど、話を聞いた。(全3回の3回目/最初から読む)
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音楽の教員をやめてポールダンス、そしてベリーダンスへ
――ベリーダンスをされているときのHANAさんは本当にきらびやかで。
HANAさん(以降、HANA) でも、基本的にメイクが好きじゃないんで、普段はほとんどすっぴんです。私、仕事じゃない日は本当にクズなんで(笑)。
エジプトでは普通、逆じゃなきゃいけないんですよ。外に行くときは質素に、お家にいるときはセクシーな下着をつけて香水をつけてメイクして、っていうのが女性のたしなみ、みたいな。
――どっちでも自分の好きにしたいですけど……。
HANA 私もそんなの全然守ってないですよ。だからうちの旦那さんは私のくすんだ姿しか見てないです(笑)。
――HANAさんがベリーダンサーになったきっかけは?
HANA 音大を出て小学校の教員をやっていたんですけど、まったく合っていなくて、ずっと辞めたいと思っていたんです。
それで教員を辞めて、昔からの夢だったR&Bシンガーになるためにオーディションを受けたりしてたんですけど、落ち続けてしまって。で、どうしようかなと思っている時にポールダンスに出会って、わりとすぐ軌道に乗ったんです。
――ベリーダンサーの前はポールダンサーをされていたんですね。
HANA そうです。でも、ポールダンスをはじめた1年後くらいに肩を脱臼しちゃって、「どうしよう。何でもいいからとりあえず他のいいダンスない?」って知り合いに聞いたら、「ベリーダンスなんかいいんじゃない?」と。
で、ベリーダンスが何なのかも分からないまま、「とにかく稼がなくちゃだからそれでいい!」と、見切り発車ではじめたんです。
――食い扶持のためにたまたまはじめたのがベリーダンスだったと。
HANA 夢がないですよね。だから最初は嫌々でしたし、「つまんな~い」って思いながらやってました(笑)。
でも、普通はレストランショーとかで見て、「ベリーダンス素敵」となってはじめる人が多いです。