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ユニクロのレジ打ちをして実感「ユニクロは“感謝祭”なのにお客に”感謝”していない」

潜入ジャーナリスト・横田増生×YouTuber・松本涼 対談#2

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ユニクロを希望する就活生が読むべき2冊の本とは

横田 「少しでも出て」とか、必死になってお願いに行かなくちゃいけない。もっと時給を上げれば人は来るのに。松本さんは現在も洋服屋さんに勤められているんですね。

松本 長野のセレクトショップです。

横田 同じ業界にいて、外から見たユニクロはどうですか。

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©松本輝一/文藝春秋

松本 商品はとても素晴らしいなと思いますね。あの値段であのクオリティのものを出されると、敵わないですね。もちろん自分たちはデザインなど違う面で勝負していけばいいんですけど。

横田 品質は評価してるわけですね。僕は働いているときずいぶん買いましたけど、あまりいいとは思ってないですが(笑)。松本さんは在社中、柳井社長との接点はありましたか。

松本 入社式のときに遠くから挨拶を聞いたとかくらいですね。著書は読みました。『一勝九敗』『成功は一日で捨て去れ』とか。それから『経営者になるためのノート』は全員に配られるんですよ。

横田 『経営者になるためのノート』については、1回しか読んでない社員がいるみたいだけど、100回は読んで欲しいって、柳井さんが「部長会議ニュース」で言っていましたね(笑)。

松本 ユニクロを受ける就活生は、柳井さんの本と合わせて、横田さんの本も読んだ方がいいと思うんですよ。別の方向からスポットライトを当ててくれているから、よりその企業がわかるんじゃないですか。その辺の社員にOB訪問するよりよっぽどいいと思うんです。

横田 就職活動は一生のことだから、情報はいっぱいあった方が判断するのにいいですよね。

松本 僕も就活生の時に横田さんの本を読んでればよかった。それくらい本の内容がほんとリアルで。ちょっとアンチ柳井ですけど。

横田  いや柳井さんがアンチ横田なんですよ。ずーっと取材拒否なんですから。

―――

まつもと りょう
1993年長野県生まれ。上智大学を卒業後、株式会社ユニクロに新卒入社するも11ヶ月で退社。現在は長野県長野市のセレクトショップHOWDAYで店長・バイヤーを務める傍ら、YouTuberとしても活動中。2018年5月現在、チャンネル登録者は1.3万人を突破。服とグミと酒をこよなく愛す。服バカの服バカによる服バカのためのファッション業界改革をミッションに、長野から世界へ向けて今日も吠えまくる。
​Youtube チャンネル https://www.youtube.com/channel/UC-ZROlMVRmO-NNN53wSBUaQ

よこた ますお
1965年、福岡県生まれ。アイオワ大学ジャーナリズムスクールで修士号。1993年に帰国後、物流業界紙『輸送経済』の記者、編集長を務め、1999年フリーランスに。

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ユニクロのレジ打ちをして実感「ユニクロは“感謝祭”なのにお客に”感謝”していない」

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