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「セックスの相性がいいと自慢してくる」

「私は入籍した日にニトリで枕を買ったんですけど、17日に帰ってきた時に、なくなっていたんです。家政婦さんに聞いたら『分からないけど、X子が数日前に来てからね』と。だから、X子さんが捨てたんだなと思いました。

 当時、社長の会社の人から、X子さんが社長との性行為を嬉しそうに話していると聞きましたし、他の従業員からも『X子さんが社長とのセックスの相性がいいと自慢してくる』と言われました。彼女は社長のことが好きで、私のような女の痕跡が嫌だから、嫉妬して枕を捨てちゃったのかなと。枕は新しいものを買いました」(同前)

高校時代の須藤容疑者(同級生提供)

 X子さんは第15回公判に検察側証人として出廷。野崎氏が自殺するような人ではなかったと証言しつつ、「私は彼を勃起させることができた」とも明かした。

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離婚を口にするようになっていた

 反対に須藤は、野崎氏との婚姻関係を、月100万円で契約した愛のない結婚と断言。初日の被告人質問では、他にもX子さんとの攻防場面が登場する。

 離婚を巡る応酬は、公判の重要な焦点のひとつ。須藤が田辺市で同居を始めた2018年4月以降、野崎氏は、頻繁に離婚を口するようになっていた。そして5月に入る。

「5月2日、社長から『明日帰ってきてください』と言われていました。離婚するとか帰って来いとか、社長の言うことコロコロ変わるので、5月1日頃、私が『じゃあ離婚します』と言ったから、慌てたような感じでした。社長の前の奥さん(第14回公判で証人出廷)が、言っていることがコロコロ変わる『コロちゃん』と証言していましたが、そのまんまでした。3日に和歌山へ戻ったのですが、戻ろうと思ったのは、5月分の約束をとっとと消費しちゃおうと考えたからです」(同前)

野崎氏の著書『紀州のドン・ファン 野望篇 私が「生涯現役」でいられる理由』(講談社+α文庫)

 結婚の際、田辺市に住まないと宣言した須藤は、野崎氏から「月に1週間か10日でいいので田辺に来てください」と言われていた。だが、須藤が戻る前日5月2日、野崎氏は自宅にX子さんを2泊3日の予定で大阪から呼んでいたのだ。

「X子さんと何があったのか分かりませんが、私に帰ってきてと。私が戻ることになったので、X子さんは1泊で帰したようです。5月3日に私が戻ると、社長はご機嫌な様子でした」(同前) 

 翌日4日、須藤は野崎氏に頼まれ、X子さん宛の“決別メール”を、携帯電話で代わりに打ち込んだ。