楽天退団を電撃発表した田中将大投手(36)。11月26日、楽天の本拠地である楽天モバイルパークで取材に応じ、退団を決意するに至った胸中を激白した。
「提示を受けた時に受けた印象としては、もう期待はされていないんだなと。最適な言葉がなかなか思い浮かばないですけど、これはちょっと他球団に出て、新しいところで、求められるところでやるのが自分にとって一番だなと感じた」
“円満退団”を完全否定
今季2億6000万円から2億円以上ダウンとも言われる提示内容に失望を隠さなかった田中。一方で、4年前に楽天に入団する際にメジャー球団から10億円以上のオファーがあったことを持ち出し、
「いろいろお金だなんだって論調も流れてますけど、一つ思い出していただきたいのは、そもそもイーグルスに2021年に戻ってくるタイミングでそれ以上のオファーを蹴って戻ってきている。イーグルスから出されたオファーよりも上のオファーはあった」
さらに、今回の自由契約について楽天の石井一久シニアディレクターが「どんなことがあっても球団としてはバックアップしていきたい」と語ったことについて、
「バックアップという感じのコメントもされていましたが、そういう話も一切していない。石井さんとお会いしたのは1回だけ。球団に自由契約の意思を伝える時はいらっしゃいませんでした」
と、円満退団を示唆したい球団側の主張との齟齬も明らかにするのだった。
楽天関係者が嘆息する。
「囲み取材には広報も同席していたが、『もう好きに言ってくれ』という感じだった。あそこで田中を抑えたところで、YouTubeで自分の主張をするんでしょうから」
「侍ジャパン」関係者も苦言
もはや制御不能となった田中。11月24日に自身のYouTubeチャンネルで行った退団発表も物議を醸した。動画をアップしたのが、「侍ジャパン」と台湾が激突した国際大会「プレミア12」決勝戦の試合開始1時間前だったためだ。
「楽天から侍ジャパンには、6試合に登板して防御率0.00を記録した藤平尚真投手や、決勝前の円陣で『優勝おめでとう』とナインを鼓舞したことが話題となった辰己涼介外野手ら5人が参加していた。楽天選手は、決勝戦で活躍したとしても終了後には田中の去就についての質問をされ、田中に話題をさらわれることも十分に考えられた」(スポーツ紙記者)
実際、日本が台湾に敗れて準優勝に終わったこともあり、大手スポーツ紙3紙が一面で田中の退団を報じた。侍ジャパン関係者も不快感を隠さない。
「本当にあり得ない。田中は日本代表への敬意がないのか。所属選手がこれだけ活躍したのに……」