日本経済の中心地、東京・丸の内から“マル秘”財界情報をくわしくお伝えする『文藝春秋』の名物コラム「丸の内コンフィデンシャル」。最新号から、ダイジェストで紹介します。

★メルカリの内憂外患

 メルカリ(山田進太郎社長兼CEO)が内憂外患に悩まされている。

 国内で起こっているのは、取引者間での商品のすり替え被害や返金対応を巡るトラブル。問題はその際のメルカリの対応だ。「当事者間で解決を」と突き放したことで、批判が集中し、メルカリは11月17日、ユーザーのサポート体制を見直すと発表。さらに山田氏もSNSで謝罪する羽目になった。

画像はイメージです ©w.mart1964/イメージマート

 他方、進出から10年が経過した米国市場は黒字にならず、苦戦が続く。11月5日発表の2025年6月期第1四半期決算でも、米国事業は流通取引総額が16%減の約289億円、売上収益は15.3%減の約93億8000万円だ。

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 テコ入れを図るべく、山田氏が25年1月から米国法人CEOを兼務する。米国法人CEOのジョン・ラーゲリン氏は取締役を退任することに。ラーゲリン氏はグーグル、フェイスブック(現・メタ)で幹部を務め、17年からメルカリに参画した大物。米国市場開拓の象徴的な存在だ。「普段物静かな山田氏が、猛アピールしてメルカリに招聘したが、彼をもってしても上手くいかなかった」(別のメガバンク幹部)。《続きは「文藝春秋 電子版」に掲載されています