マジでわいていた!
2014年、マンハッタンのセントラル・パークで子熊が自転車とぶつかったらしき死体で発見され、「この大都会のど真ん中の公園にどうして熊が?」と地元のニュースになった。しかし、RFKジュニアが女優ロザンヌ・バーに語ったところによると、それはRFKジュニアのイタズラだったという。
ニューヨーク郊外のハドソン渓谷で自動車にはねられて死んだ子熊の死骸を拾ったRFKジュニアは、それをわざわざセントラル・パークまで運んだという。
今年8月、RFKジュニアがXに「その子熊を拾ったのは、毛皮をはいで、肉は食べようと思ったから」と投稿していたのをニューヨーカー誌が報じて、さらに顰蹙を買った。
思わずこう言いたくなる人も多いだろう。
RFKジュニアって頭に虫でもわいてんじゃないの? と。
ところがなんと実際にわいていたのだ。
2012年、RFKジュニアは頭がぼうっとする、などの症状に悩まされて脳のCTスキャンを撮影した。それを見た医者が「脳が寄生虫に食い荒らされている」と診断したのだ。
これは豚条虫で、ちゃんと焼いてない豚肉を食べることで感染する。何しろ死んだ子熊を食べようとした人だから、どこから感染したのかわからない。
現在はRFKジュニアの寄生虫は死んだそうで、今年5月にはXで「私はあと5匹の脳内寄生虫食べたって、大統領選でトランプやバイデン(当時)と討論しても負けない!」と息巻いていた。
だから食べちゃ駄目だって!
(まちやまともひろ 1962年生まれ。映画評論家。米カリフォルニア州バークレー在住。BS朝日「町山智浩のアメリカの今を知るTV In Association With CNN」が不定期放送中。当連載2022年夏からの1年分をまとめた単行本『ゾンビ化するアメリカ』(小社刊)が発売中!)