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愛されキャラの「ムネリン2世」 ソフトバンク・川瀬晃の魅力

文春野球コラム ペナントレース2018

2018/06/07
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オープン戦を経験して学んだこと

 初昇格した日の早出練習では、気が付けば打撃練習中の川瀬選手の周りに高谷選手や福田選手はじめ先輩たちが集まっていました。皆さん目を細め、綻んだ表情でその様子を見つめていました。先輩たちも可愛い後輩に癒されているように見えました(笑)。試合前には、「お兄ちゃんです」と慕い自主トレも共にする今宮選手に「お前、今日はスタメンやぞ~」と声を掛けられました。肩を抱き寄せられてじゃれあう微笑ましい様子がテレビ中継に映り、Twitter上でも話題に(めっちゃ可愛かったです)。試合中、チャンスで凡退してしまった時には柳田選手に「切り替えろ~! グッスイング!」と声を掛けられて心強かったそうです。「先輩の声掛けってすごいなって思いました」と感謝しきりでした。でもそれは、先輩たちが素敵なのに加えて、川瀬選手の“人柄”や愛嬌があるから、先輩や首脳陣も積極的に温かい声を掛けたり、いじってくれるのではないかなと感じました。

 川瀬選手は「3月のオープン戦を経験出来たことが大きかったです」と言います。その時から先輩たちによく声を掛けてもらっていました。オープン戦に帯同した7試合で4打数2安打と奮闘するも、失策が記録され「あの時はこんがらがってしまった」と反省。「次は周りの雰囲気にのまれずに必死にやりたい」と意気込んで挑んだ“公式戦初出場”。オープン戦とは全然緊張感も違うのに、有言実行で堂々のデビューを魅せました。

 ここまで2軍で高打率を維持できたのも、オープン戦で1軍にいる間ずっとアンテナを張っていたからでした。「先輩たちがベンチの中で話していることを耳にして、配球とか打席の中での考え方を変えたんです。そしたら、1球1球のボールに対して勝手に身体が反応するようになって結果が出るようになったんです」。貪欲な学ぶ姿勢も凄いけど、耳にしたことを実践してすぐ結果が出るセンスも凄い(笑)。きっと、今回の1軍デビューでもっと多くのことを学んだ川瀬選手は、驚くべきスピードで成長していくのではないかと思います。

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川瀬選手の周りにはいつもみんなの笑顔が溢れています ©上杉あずさ

 愛されキャラに確固たる実力が伴えば最強じゃないか! 憧れのムネリンみたいに……とびっきりの笑顔で元気と癒しを運んでくれる起爆剤になって欲しい! 期待してるよ、コボリン!

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