タイで行方不明になっていた中国の若手俳優が、ミャンマーで丸刈りの状態で保護されました。
特殊詐欺グループに監禁されていたとみられ、同様の被害が日本人にも及んでいた可能性があることが分かりました。
地元メディアによると、30歳の中国人俳優・王星さんは、SNSで映画のオーディションに招待され、3日にタイ・バンコクに到着。
空港に迎えに来た車に乗り込むと、車はミャンマーの国境付近に移動。
その後、王さんの行方が分からなくなりました。
タイへの招待は特殊詐欺のグループによるもので、王さんは拉致されたとみられています。
この事実を、王さんの交際相手の女性がSNSで公表。
行方不明になる直前、メッセージのやり取りで現在の居場所を地図で示してもらっていました。
王さんの交際相手(王さんの交際相手のSNSより):
あなたの居場所を教えて。バンコクから離れているみたいだけど。
王さん:
(目的地まで)あと3時間かかるそうだ。
王さんの交際相手:
はぁ?ここからさらに3時間走ると、チェンマイかミャンマーの国境になるわよ。
その後、王さんは音信不通に。
行方不明になって4日後、タイ警察は王さんを発見し保護したと発表。
王さんは髪を全てそられていました。
王さんは監禁中、特殊詐欺の訓練を受けさせられていたということで、「このまま詐欺の片棒を担ぐことになるのでは」と不安になっていたといいます。
中国南部と接するミャンマー北部は、中国でも被害が深刻化している特殊詐欺グループの拠点となっています。
2024年11月には中国の警察当局がミャンマーと協力し、詐欺に関与した容疑者5万3000人以上をこれまでに拘束したと発表しています。
タイメディアによると、ミャンマーでは王さんと同様に、21カ国6000人以上が特殊詐欺グループの拠点などに監禁されていて、その中には日本人6人も含まれているということです。