タワーマンションの住人:ここ意外に皆さん住んでいるので。賃貸も多いし。そんなにもうからないんじゃないですか、空室税。
しかし神戸市によると、住民登録がされていない「空き部屋」の割合が、40階以上では30パーセントを超えていて、高層階ほど居住実態のない部屋が増えている。
■「最悪、廃虚化につながる恐れ」
神戸・三宮にあるタワーマンションを所有していて、現在は空き部屋にしているという男性は…。
空き部屋を所有 谷俊二さん:私がいま海外で勤務していることが多いですから、日本の自宅が空いている。私も日本帰ったときに、できたら三宮の駅の近くに住むってことは非常に便利ですから、そういう面でも空けてもいいかな。
空き部屋を所有 谷俊二さん:本当は貸す方が、家賃が入ってきていいんですけども、なかなか『退去してください』ってことは言えませんので、しばらく空き家の状態で置いておこうかなっていうのが本音です。
谷さんのような仕事の都合だけでなく、投資やセカンドハウスの目的で購入し、空き部屋になっている場合も多く、こうした空き部屋の増加で神戸市が懸念しているのが、“タワーマンションの廃虚化”だ。
専門家たちで作る神戸市の有識者会議がまとめた報告書では、こう指摘されている。
報告書より:
空き部屋増加の結果、修繕や解体の際の合意形成が困難になるおそれ
最悪の場合、廃虚化につながるおそれがある
管理費や修繕費の回収に困り、将来、廃虚化する恐れがあるというのだ。
■大規模修繕で積立金が約1億円足りなかったケースもあるという
本当にこうしたことは起きうるのか。 管理組合の運営やサポートを行う「マンション管理士」を取材した。
マンション管理士 山崎一成さん:日本人だけじゃなくて、海外の方が買ってるケースもあって、直接海外の方と連絡ってなかなか取れなくて。海外の方が住んでる割合が増えると、なかなか合意形成取りづらいんですよね、日本語通じない方がおられたり。