学習院大学を昨年3月に卒業され、現在は日本赤十字社に勤務されながら、皇族としてのご公務に尽力される愛子さま。近年の変化について、ジャーナリスト・友納尚子氏が考察する。

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インスタ映えする愛子さま

 愛子さまが大学を卒業されたことで、国民の前にお出ましになる機会が増えた。昨年3月、卒業と就職の報告のために三重県の伊勢神宮に参拝した折、沿道は、愛子さまを一目見ようと、たくさんの人たちで埋め尽くされていた。

伊勢神宮外宮参拝に向かわれる愛子さま Ⓒ時事通信社

 愛子さまが伊勢神宮外宮に到着する直前、前日から降り続いていた雨が止み、青空が広がった。白いロングドレス姿の愛子さまは、玉砂利を踏みしめながら、ゆっくりと歩かれる。

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「愛子さま〜」

「可愛らしい!」

 “愛子さまスマイル”に人々は釘付けとなり、スマホで写真を撮ってインスタグラムにアップする若い女性も増えている。同世代からシニア世代まで幅広い年齢層から共感を得ているようだ。その一端は、宮内庁が開設したインスタグラムの公式アカウントの好調ぶりにも現れている。

 翌日には、初代天皇とされる神武天皇の御陵を参拝される前に、三重県の明和町にある「斎宮歴史博物館」と「いつきのみや歴史体験館」に立ち寄られた。皇女が「斎王」として伊勢神宮に長年仕え続けてきた歴史を今に伝える施設だ。

 大学の卒業論文のテーマが、中世の歌人で皇女の「式子(しょくし)内親王とその和歌の研究」だったこともあり、訪問を希望されたそうだ。大学での学びを公務にも活かされていることが窺える。

 施設周辺には日の丸を振る小学生たちが待機していた。その姿を見た愛子さまは、道路を渡って子どもたちに歩み寄られたのだが、これは予定外の行動だった。