過去は否定せず、決別宣言
ですが光一さんはこの日、まだ混乱のさなかにいながらも、ジャニー氏との決別宣言をするのです。
「(舞台や音楽といった作品について)いままでは“彼”に迷惑をかけてはいけない、恥ずかしい作品を作っては“彼”の名誉のためにいけない、という想いでやってきたんですけど、もうそういった想いというのは捨てて。そういった想いで心に刻んでやってきたんですが、その刻まれたものをね、本当に✕(バツ)をつけて、十字架にして、今後は自分として表現していかなきゃいけないと、強く思っております」
この発言のなかで、筆者が注目したポイントは2つ。
まず1つめは、これまではジャニー氏の名誉を傷つけない作品作りをしてきた過去を“なかったこと”にしなかった点。世間から非難される故人に対して、手のひら返しで否定するということはせずに、尊敬していた事実を改めて認めています。
2つめは、そのうえで、信じて心に刻んできたことが過ちだったと認め、捨てると宣言していた点。特に「✕(バツ)をつけて」と語っているときに、右手でバッテンを描くジェスチャーを交えて強調しており、光一さんの決意の強さが滲み出ているように感じました。
光一に対して、相方の剛は?
光一さんは単独会見から1週間と少し経ったときに出演した冠ラジオ番組にて、会見中に一貫して「ジャニー喜多川」「ジャニーさん」という言葉は口にせず、「彼」もしくは「あの人」と呼んでいたことについて言及していました。
「僕があえて“彼”という言い方をしているのはなぜかというと、やはり被害者の方にとってその名称自体がフラッシュバックしたりするというお話もあったりするので」と語り、被害を受けた人たちの心情を最優先にした配慮だったという真意を明かしていたのです。
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単独会見でジャニー氏と決別宣言をした光一さんに対して、相方の剛さんは? 後編では堂本剛さんの対応や発言について振り返っていきます。

