矢口が逮捕された26日には奇しくも、刺されて亡くなった丸山さんの葬儀が長野市内で営まれた。地元記者が続ける。

「矢口は取り調べで会話には応じるものの、事件については黙秘を貫いています。捜査本部は殺人を含む余罪の立件に向け、丁寧に裏取り捜査を進めています」

防犯カメラに映る矢口容疑者 ©時事通信社〔長野県警提供〕

ポストには借金の督促状が…

 なぜ矢口は凶行に走ったのか。金銭的には困窮しており、「生活保護を受けていた、という捜査関係者からの情報もある」(同前)。さらに矢口が住むアパートの住民は、金銭事情を窺わせる「物的証拠」を目にしていた。

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「ポストからは、債権回収業者から送られたとみられる借金の督促状が何通もはみ出していました。また、別の日には〈父より〉と始まり、〈郵便受けの中を見て〉〈電話もお願いします〉と書かれたメモも貼られていました」

学生時代の矢口容疑者(卒業アルバムより)

 1月29日(水)12時公開の「週刊文春 電子版」並びに30日(木)発売の「週刊文春」では、長野3人殺傷事件を総力取材。なぜ矢口は通り魔へと変貌を遂げたのか、その謎に迫っている。

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