意見書は「一部の外国人は生活圏内である資材置き場周辺や住宅密集地域などで暴走行為、煽り運転を繰り返し、人身、物損事故を多く発生させ、被害者が保険で対応するという声がある」「現在、地域住民の生活は恐怖のレベルに達しており(中略)その他多くの善良な外国人に対しても差別と偏見を助長することになって」いると訴えている。

 なぜ、この時期に決議が採択されたのか、ある市会議員は説明する。

「ほかの市会議員も、無保険で運転するクルド人の車に事故を起こされたなど、市民からたくさんの相談を受けていた。そろそろ皆、きれいごとだけではやっていられない、という感じになっていた」

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節目となった病院前騒乱事件

 状況の悪化は看過できないとの意識が高まっていたところに、偶然ではあるが、地域を揺るがす事件が起こった。

写真はイメージ ©getty

 意見書採択から5日後の7月4日、川口市中央部の西新井宿にある「川口市立医療センター」前に、クルド人100人ほどが集まって、機動隊も出動する騒ぎとなり、救急搬送の受け入れが5時間半停止したのである。

次の記事に続く 「外国人を差別するのか」14歳のクルド人少年が煙幕花火で業務妨害…埼玉県民の「クルド人へのイメージ」を低下させた“ある事件”