白井容疑者から突然かかってきた電話

「朝起きると彩咲陽の姿が見えず、嫌な予感がして電話をしたが出ませんでした。少し経ってから、LINEで『買い物に出てる』と連絡が来たので『ちゃんとしなさいよ』と返信をして……それっきり。2日後の22日夕方、1階の荷物置きにしている部屋のカーテンが揺れているので近づくと、ガラスが割られて窓が半分開いていました。ガラスの横の壁には大きな手形のような汚れも付いていたので“誘拐だ”と思い、すぐに警察を呼びました」

割られたガラス 遺族提供

 川崎臨港署の警察官4人が祖母宅に臨場した。しかし、警察は写真を撮ったり、鑑識したりすることなく引き上げたという。

 祖母が続ける。

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「現場を見た警察官からは『(この状況なら)外から割るのはありえない』と彩咲陽の自作自演のように説明されました。その間にも私は、彩咲陽にLINEで『捜索願出すから』と送ったのですが、『大丈夫だからほっといて』と返信がありました。さらにその返信から1分後に白井から突然電話がかかってきて、『僕は17日からインフルエンザにかかって家で寝ています』と聞いてもいないことを話してきました」

白井秀征容疑者 ©︎時事通信社

 家族は、彩咲陽さんのLINEの返信も白井容疑者の偽装工作ではないかと疑っている。父親は警察への憤りを隠さない。

「12月20日以降、白井が犯人だとなんとなくわかっていたので、ストーカーとして1回捕まえて調べて欲しいと警察に電話で伝えましたが、(彩咲陽さん)本人の訴えがないとできないと相手にされませんでした」

 彩咲陽さんの亡骸は5日に遺族のもとに帰るという。

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