平和の党を自認する公明党の今後の対応は…

 では最後に【公明党は参院選で、それでも西田氏の推薦をするのか?】。今後の最大の見どころと言っていい。西田氏は夏の参院選京都選挙区に自民党公認・公明党推薦で立候補する予定なのだ。 

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 西田氏への推薦見直しについて公明党幹事長は「まず発言の撤回ならびに謝罪、歴史の検証を本人に強く求めることが大事だ」と述べるにとどめた(朝日新聞) 。

 公明党が直面している状況をタブロイド紙が書くと以下になる。

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《昨秋の衆院選は裏金非公認議員を推薦して大惨敗。にもかかわらず、「政治倫理審査会で弁明した」とかいう理由で西田氏らに推薦を出し、学会員らからブーイングを浴びせられている最中。》(日刊ゲンダイ5月7日) 

 さらに、池田大作氏の著書「人間革命」は米軍統治下の沖縄で書き始められたもので、「かたちを変えた、本土の『捨て石』であったといってよい」とつづっていたことも。 

 すると西田氏は謝罪会見を開いた。公明党のことも気にしたのだろう。 

 しかし内容は「あの場でひめゆりの塔を持ち出して話すことが、県民の皆さんの心に傷を負わせた」というもので今回も「発言は事実」と繰り返した。あの場で喋ったことは謝罪するが、「歴史の書き換え」発言や「沖縄の場合は地上戦の解釈を含めてかなりむちゃくちゃな教育をされている」との部分については撤回しないと明言したのだ。 

 こうなると注目は公明党だ。公明幹事長は謝罪のほかに「歴史の検証を本人に強く求めることが大事だ」と言っていたからだ。しかし西田氏の「謝罪会見」では沖縄を愚弄する歴史修正主義者であることがまたしても証明された。平和の党を自認する公明党はこのまま西田氏を推薦するのだろうか。まさか、うやむやにしてしまうのか。俄然、注目である。  

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