「無免許」特集やりましょうよ
しまお 免許持ってない人たちが交通ルールを想像で語る。掟さんとか免許持ってない人を集めてさ。
宇多丸 掟さん、ないんだっけ。
しまお うん。掟さんは、車のハンドルが右か左に寄ってるのがおかしすぎるって言ってた。「まっすぐ走るのになんで真ん中じゃないんだ」って。
古川 ははははは!
宇多丸 まあ、確かにね。
しまお そうそう。F1みたいに真ん中じゃないと不安すぎるって。
宇多丸 確かに。よく考えたらおかしな理屈だよね。
しまお ねえ。私も免許欲しいんだけどな。
宇多丸 欲しいの? 今さら危ないよ。やめなよ。
しまお やっぱそうかな。
古川 しまおさんがどんな車を選ぶかが興味ある。
宇多丸 あと、東京って、車運転してたら必ずなんかこすったとか、言ってるじゃん。
しまお 人を殺すのが怖くて。
宇多丸 それも、もちろんもちろん。
古川 発言として物騒すぎる。「殺すのが怖くて」。
しまお 一番怖い。殺すのが。
古川 記憶を失った殺し屋みたい。
宇多丸 やめたほうがいいって。東京にいるなら要らないって。ただ、海外によく行くなら、確かにあったほうが便利かもしれないけど。
しまお 海外というより、奄美大島によく行くから。奄美大島では車があると便利なんですよね。
宇多丸 ああ、なるほど。
しまお でも、事故を起こすのが、占いだと、てんびん座が一番統計で高いんだって。
宇多丸 すごい乱暴なこと言ってる。
しまお 私、てんびん座なんで。
古川 占いなのか統計なのかはっきりして欲しいけど。
しまお でも、無免許特集、よくないですか?
古川 名前は最高にいいね。
しまお だって、免許取ってる人からしたら常識っていうことが全然分からないんですよ。
宇多丸 それぞれの無免許の理由を聞くだけでも面白いよね。それぞれあるじゃん。
しまお 私はとにかく「人を殺したくない」。
宇多丸 わかる。オレもそれに近い。オレは絶対人を殺してしまう。
古川 退役した軍人みたいだな。
宇多丸 良心的兵役拒否ですよ。
古川 免許を持ってる人はちょっと優越感を持って聞けるからいいかもね。「あ、こんなことも知らないんだこいつら」っていう。
宇多丸 それで持ってない人は、「免許ないのがなんで悪いとや!」ってブチ上がる。
古川 だってふたりとも、クラクションっていつ鳴らすのか知らないでしょう?
宇多丸 なに? あれ、鳴らす鳴らさないのタイミングがあるの?
しまお すれ違った時とかに挨拶したりするんじゃないの?
古川 それ、厳密には法律違反。
宇多丸 えっ?
しまお なに? 彼女を降ろして、バイバイっていう……。
宇多丸 パッシング? なんていうの? 「ププッ」って。
古川 それも法律違反。
宇多丸 そうなの?
しまお そうなの?
古川 クラクションって実は鳴らせる瞬間がメチャクチャ少ないんだよ。
しまお 前の人がなかなか発進しない時はいいんでしょう?
古川 だめです。
宇多丸 いつならいいの?
古川 分かんないでしょう。
宇多丸 つまり、余計な時に鳴らすと、実際に必要な時に鳴らす時のあれと混乱するから、みたいなのがあるわけですか?
古川 そうそう。だからクラクション鳴らしていいのは、クラクション鳴らしなさいっていう標識があるとき。あとは濃霧の時とか。
宇多丸 そういうこと? 姿見えないから?
古川 そうそう。あと、曲がり角の先が見えないから警笛鳴らせ、みたいな。そういう標識があるんですよ。それ以外は確か基本的には駄目。
宇多丸 クレーム感とかあいさつ感を出すもんじゃないんだ。
古川 そうだよ。
宇多丸 面白い! 道交法クイズ。
古川 普通に免許の試験じゃねえかって気もするけど。
宇多丸 面白いじゃん。あと車って小っちゃいのもあるよね? ふたり乗りぐらいの。
しまお あるある。
古川 あるある。たまに宅配の人とか乗ってる。
宇多丸 あと、マリオカートのあいつらはどうなの? 道交法的にはありになってるみたいだけど。あんなものがありだったらなんでもありじゃねえかっていう気がするんだけど。
しまお 私もあれだったら乗りたいな。
古川 あれが裁判になった時に、「やっぱり道交法的にダメなんだろうな〜」って思ったら、単純にキャラクターの意匠侵害で訴えられてただけなのね。
宇多丸 そっちなの!?って。じゃあ、ゴーカートで街、走っていいわけ?
しまお だってあれ、外国の人でしょう?
宇多丸 あれは国際免許持ってるんじゃないですか。
しまお 国際免許をわざわざあれのために取る?
古川 それはしらんけど。
宇多丸 あれのために取らないでしょう。みんな持ってるんですよ。
しまお ほんと? ああ、そんなにみんな持ってるんだ。
宇多丸 アメリカの人は持ってるんじゃん? 東京ぐらいですよ。車がなくていいの。
しまお ああ、そうか。
宇多丸 東京、ロンドン、ニューヨーク、そしてパリ。
特集の企画は、こういう感じで決まります
古川 さっきからまったくラジオと関係ない話してるんだけど、いいのかな?
しまお ほんとだ。
宇多丸 ヤベえな。
――特集の企画って、こんな風に雑談から盛り上がったテーマをやることが多いんですか?
宇多丸 全然、こういう感じです。会議とか、それこそ番組終わって飲んでいる時に、「あ、それいいじゃん」とか。あと、会議で順当に予定を埋めていくんだけど、なんかこの辺で無意味なバカな特集が欲しいね、なんつって「3月といえば……」とか考え始めたり。疎遠特集*とかそうやってできた。「入学シーズンってどうやって友達つくるか必死だよね」とか話し始めて。(*「疎遠になった友達=元トモ特集」)
古川 疎遠、最高だよね。
しまお 疎遠、いいですよね。
宇多丸 あれは完全に会議の場だけで決めた。
しまお 疎遠って続くんでしたっけ?
古川 一応その予定です。本の企画も動いているし。なんなら年1回とか全然やれるじゃないですか。
しまお あれはなんとも言えない気持ちになりますよね。
古川 ねえ。