なぜ校則は“白の下着”に執着するのか

 たとえば生徒が髪を真っ赤にして就職試験に行くとしたら、「それはちょっとマイナスになるんじゃないかな。あなたはどう見られたいの?」という指導をするかもしれません。

 もちろん、グローバル化が進む社会の中で、髪色や髪形、そもそも外見的な要素で人を判断するのはよくないという考えもあるでしょう。でも少なくとも今の日本社会では、一般論として、そういう奇抜な髪色は良い印象を与えないことはたしかだと思います。

 では、ツーブロックやポニーテールはどうでしょう? ツーブロックなんて、むしろ爽やかで、好印象だと私は感じます。

ADVERTISEMENT

写真はイメージ ©milatas/イメージマート

 くるぶしソックスも、ポニーテールもそう。誰がどんな靴下を履いていようが、誰も何も思わないでしょう。学校の謎のルールは世間一般の感覚と乖離しているのです。「下着は白! 靴下は白! 靴も白!」とかいう校則もそうです。

 逆に、一般的には白い靴下はビジネスマナー的にNGとされています。スーツに白い運動靴というのも変でしょう。

 ところが学校では制服に、白い靴下、白い運動靴じゃないと「身だしなみがおかしい」と言われます。

 下着もそう。特に女性の場合は、白いブラウスに白い下着だと透けてしまうため、あまり好まれないことが多いです。男性でもベージュやグレーの肌着を着用する人も多くなっています。

 ところが学校現場では、わざわざ服をめくって調べるほど、なぜか白の下着に異常に執着をしています。白=清潔感がある、という認識なのだと思うのですが、社会で通用しないようなルールをわざわざ押し付ける必要があるのか疑問です。