石田 ガツガツして上手くいくならいいけど、自分の周りを見ても、ガツガツしたところでかえってダメになるように感じちゃってね……。芸能事務所「タイタン」社長の太田光代さんが「石田さんって、いなくなったら不思議と気になるのよね」と言ってくださったことがあるんですが、そんな感じでひとつよろしくお願いします(笑)。そういうふうに気にしてくださる方々のおかげで、テレビにしばらく出ていないと、わざわざ番組の特集なんかを組んでいただけるんでしょうね。

――純一さんは、ふわっとしていますよね。たとえ騒動を起こしても、「そういうゆるキャラ」で納得する部分があるというか。

石田 じゃあ、こんなので得している部分もあるのかな? うちの奥さんは、「さすがにふわっとしすぎ!」ってイライラしているみたいだけど(笑)。

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現在のメインの収入は芸能活動じゃなくて「焼肉屋」

――2023年5月、千葉県船橋市に焼肉屋「ジュンチャン」を開業しましたね。沖縄県那覇市の「もつ焼き ばん」のオーナーも務めているそうですが、現在、収入の内訳としては芸能活動よりも飲食のほうが多い?

石田 今だったら飲食業のほうがほとんどですね。映画を制作中なので、監督として、おもしろい作品を世に出すことができたら、また何かが変わるのかなと思います。

2023年に船橋で焼肉屋「ジュンチャン」を開業。石田さんから接客を受けられることから連日連夜、お客さんで賑わっている(写真:東尾理子さんインスタグラムより)

――ふわっとした佇まいと、それこそ都知事選に出馬しようとするようなチャレンジ精神が共存しているのがおもしろいですね。

石田 昔、学校の先生に「君は覚悟を決めるのが上手いね」と言われたものです。ゴルフでもなんでも、覚悟を決めたら悪い結果にはなりません。ビビるのが一番ダメ。とはいえ、奥さんには「なんでもう1店舗やるの」と叱られますけどね(笑)。

――「もつ焼き ばん」、「ジュンチャン」に続き、手がけるお店を増やすんですか! チャレンジを続けるのは、現状に飽きてしまうからですか?

石田 飽きるってことはないですね。「ジュンチャン」にはほとんど毎日顔を出していますが、「今日は面倒だな」と思ったことは一度もありません。お客さんも俺がいないよりはいたほうが喜んでくれるし、お店をきっかけに親しくなった相手もいるし、単純にお客さんに会いに行くのが楽しいんです。

 マンネリをあまり感じない性格なんですよね。周りにもっと才能のある人たちはいたけど、気づけば俺が芸能界に残っている。彼らはどこかのタイミングで飽きちゃったりしたけど、俺は飽きなかったってことなんだと思います。俺は芸能界にまず入るのに苦労したし、入ったからには大事にしたいからさ。

――じゃあ、これまでの芸能人生で天狗になったこともなく?