数百万円の損害賠償に追われ、父は休職、母は外出できなくなった

 学校が調査を始めたときには、すでに画像は学年全体に拡散され、被害女子生徒は精神的なショックから登校できない状態に追い込まれていた。CがLINEグループに投稿した画像は、さらにSNSを通じて拡散。ネット上の「まとめサイト」にも転載されるようになった。

 学校からの一報を受けたCの両親は、まるで悪夢を見ているかのような思いだった。「うちの子に限って……噓であってほしい」という思いは、警察からの呼び出しで打ち砕かれた。

 被害生徒の保護者が被害届を出したことにより、Cは逮捕された。その後の捜査で、Cは過去半年にわたり、同様の盗撮行為を繰り返していたことが判明。複数の被害者の画像がインターネット上で拡散され、被害は予想を超える規模に膨れ上がっていた。

ADVERTISEMENT

 家庭裁判所での審判を待つ間、複数の被害者から損害賠償を求められ、家族は総額で数百万円の被害弁済に直面することとなった。両親は「なぜ息子がこのような盗撮行為に及んだのか」という自責の念に苛まれる日々を送っている。

 父親は仕事も手につかず休職を余儀なくされ、母親は近所の目が怖くて外出もままならない状況に追い込まれた。Cと同じエリアの中学校に通う妹は、学校内で噂になっていじめに遭い、転校を検討せざるをえない状況となった。