日本最古のオペラ団体「藤原歌劇団」。1934年に創立以来、「カルメン」「蝶々夫人」など数々の名作西洋オペラを上演し、日本のオペラ界を牽引してきた存在だ。
その藤原歌劇団で昨秋、「セクハラ」の蔓延を訴える内部告発があり、第三者委員会による調査がおこなわれたことが「週刊文春」の取材で分かった。
藤原歌劇団は、公益財団法人「日本オペラ振興会」(分林保弘理事長)が運営。その理事長(当時)に宛てて2024年10月17日付で、〈ハラスメントについての質問ならびに改善要求〉と題された告発文書が送付された。送り主名は女性歌手の実名だ。
告発文書にはセクハラを巡る記述があった。文書は〈以下のようなハラスメントが、所属アーティスト等に対し、公益財団法人オペラ振興会が運営する事業において確認されています〉として、こう綴る。
〈 セクシャルハラスメント 〉
〈・キャスティング等を匂わせた私的関係の誘い、強要 〉
〈・公演、イベント等公的な場所での男尊女卑、マイノリティー差別に基づく発言や行動 〉
〈・身体的接触 〉
関係者によると、財団は文書送付を受けた後の昨年11月、「第三者委員会」を設置し、調査に当たってきた。「週刊文春」が財団に質問すると、第三者委の設置を認め、近く報告を受けることを明かした。また、主にこう回答した。
「(第三者委員会に)事実確認も含め一切の調査を委任しております」
「今回の調査対象になっている者についてはすでにその職を離れておりますが、調査結果によってさらに必要と認められる場合には厳正に処分を行う方針です」
きらびやかなオペラの現場で、何が起きていたのか。女性歌手が「週刊文春」の取材に告白した「セクハラ被害」の実態とは――。配信中の「週刊文春 電子版」記事では、異例の騒動を詳報。オペラ業界の闇に迫っている。
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