名古屋地裁は6月26日、医師になりすまして当時18歳の女性に対する準強制わいせつや窃盗、詐欺の罪で、住所不定無職の福田友幸被告(41)に懲役5年の実刑判決を言い渡した。福田被告は医師を装って治療と思い込ませ、女性の自宅で体を触るなどのわいせつ行為をし、名古屋市の宿泊施設で乱暴しようとした疑いが持たれていた。
「子宮が下がっているな」と被害者の体を弄ぶ
2023年4月、専門学校に進学したA子さん(当時18)は名古屋市内で一人暮らしを始めた。同年6月頃、ライブ配信サービスで「裕翔」という医師を名乗る男性と知り合う。A子さんが精神疾患について相談すると、裕翔は「オレの後輩を紹介しよう。翼先生という精神科の専門医だ」と言い、3人で会う約束をした。
約束当日、裕翔は「出張で遅れる」と連絡し、先に「翼先生」を名乗る福田被告がA子さんと合流。A子さんは福田被告を自宅に招き入れた。福田被告は「マッサージしてあげる」と言い、A子さんを全裸にさせ、「子宮が下がっているな。だからうつになるんだ」などと言いながら膣内に指を入れて弄んだ。
さらに「子宮を押し上げるためにもっと太いものを入れなければならない。病院なら専用の器具があるんだが、ここにはないから陰茎を入れてもいいか?」と性行為を迫った。A子さんが拒否すると、「カラオケに行って裕翔と合流しよう」と言い、ラブホテルに連れ込んだ。
福田被告は「さっきの治療の続きをしなきゃならない」と言い出し、A子さんをバスローブに着替えさせ、わいせつ行為を行った。A子さんが泣き出すと「1万5000円あげるから。手か口でして」などと言い、最終的には陰茎を取り出して挿入しようとしたが、A子さんの絶叫で中止した。
福田被告はこの事件以前にも、アイドルグループのメンバーを装って金を騙し取ったり、闇金の社長を名乗って女性から金と体を奪ったりする犯行を繰り返していたという。
判決で吉田智宏裁判長は「本件はわいせつ性の程度も強度であり、被害者の精神疾患につけ込み、精神科医を装ってわいせつ行為を働いた計画的かつ卑劣なものである」と厳しく指摘した。
実は福田被告は「裕翔」と「翼先生」の一人二役を演じていたことも捜査の過程で判明している。SNSを悪用した性犯罪の巧妙化と深刻さを示す事例となった。
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