名前が飛び交うのを見て「困惑」する伸晃氏

「昨日、自民党東京都連 参議院議員候補者選考委員会に出席をしました。 報道では既にお名前が出ているようですが、私には都連会長はじめ事務局からも、未だ何の連絡もありません。困惑しております。」(2025年4月12日)

 自分ではない名前が飛び交うのを見て「困惑」する伸晃先生。ただ、本人以外は誰も困惑していなかったことを補足しておきたい。

 さて今回、政治家・石原伸晃のラスト演説を見ることができたので報告したい。都議選が告示された6月13日に伸晃氏は小宮安里氏の応援に駆け付けた。小宮氏は伸晃氏の元秘書なのだ。伸晃氏は叫んだ。

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小宮安里氏の応援に駆け付けた石原伸晃氏

 「悪いことはしていない。どんなに厳しかろうが、世間の風当たりが強かろうが、小宮安里は勝つ!」

 小宮氏は都議会自民党の裏金問題で自民党非公認となっていた。応援に力が入るのはわかるがマイナスなことばかり並べているのが気になった。面白かったのは他の演説者が小宮氏について「世襲でもないし、お金持ちでもない、有名人でもない!」と力説していたことだ。これってぜんぶ石原伸晃のことじゃないか。必死な選挙戦では身内からもつい本音が出てしまうのだろうか。これには後ろで聞いていた伸晃氏も苦笑いしていた。

「生い立ちを売り物にしてる」と誰かをディスっていたが…

 伸晃氏の応援演説は選挙戦最終日も見ることができた。

「今回ね、(小宮さんは)大変厳しい。自民党がね、ちょっとだらしないからね。いいよ~、外にいると。ホントのこと言えるから」

 昔の自分のポスターを見たら眉間に3本しわが入っていたが、最近はしわが無くなったことをご機嫌に語りだした。かなりリラックスした演説だった(今にして思えばもう選挙に関係なくなったからかも)。

 続いて17名が立候補した杉並区について触れ、

「見てるとね、自分の生い立ちのこととか、それを売り物にしてる人とか、ここがブームだから乗っかって議員になろうかみたいなね、そんな人がたくさん出てるからこういうわけのわからないことになっているんだと思います」

 しみじみした。「生い立ちを売り物にしてる」と誰かをディスっていたが、石原軍団をバックに選挙戦をしていた伸晃氏の姿が走馬灯のように浮かんだ。