前作で仲良くなった浅野ゆう子さんが素敵なところ

――そして、前回は砂かけばばあを演じられた浅野ゆう子さんが、今回は吸血鬼カミーラという役どころです。

上坂 砂かけばばあを演じられた浅野ゆう子さんが、今度は吸血鬼カミーラという、まさに美魔女というか、すごく美しい女吸血鬼を演じられる。砂かけばばあは味方でしたが、カミーラは敵になっちゃうんですね……。

――浅野さんとは前回ご一緒されて、親しくなられたとか。

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©細田忠/文藝春秋

上坂 いやー、今の世には誕生しないスターというか。本当にどんなところにいらしても溢れ出るトレンディなオーラがあるんです。バブル世代好きとしてはそう思います。私はカルロス・トシキ&オメガトライブが好きなので、『アクアマリンのままでいて』が主題歌だったドラマ(『抱きしめたい! I WANNA HOLD YOUR HAND』)で浅野さんのご活躍を知るにつれ、あの時代を生き抜かれて、なおかつ表現を一生アップデートされ続けていく好奇心の強い方なんだろうなって思います。

 後輩にもすごく優しく接してくださいますし、私が興味本位で、「昔のドラマの撮影とかどうだったんですか」とか聞いても、楽しげに具体的に「こんな感じで」って答えてくださったり。お姉さんみたいな感じです。お会いする以前はすごく恐縮していたんですけれども、「すみれちゃん」って親しくお姉ちゃんのように接してくださる姿に、いつかこんな風になれたらいいなと思います。

「堂々と楽しくやればいいのよ」というアドバイス

――「こんな風に」というのは、具体的にどんなところに惹かれますか?

上坂 オーラがバシバシ出てるのに、話してみるとまるで前から友達だったように距離を感じさせないスター。懐が深い方です。

――一緒にお酒を飲まれたりも?

©細田忠/文藝春秋

上坂 そうですね。前回大阪公演があった時に、浅野さんの行きつけのお店に連れて行ってくださったり、舞台の後に焼肉を囲ませていただいたりしました。私、楽しくて結構飲んじゃったんですけれど、浅野さんは酔っ払いの私にも優しかった。もちろん甘えちゃいけないですけれども、いい先輩ってこういう人だってすごく思いました。

――演技について何かアドバイスをもらったりは?

上坂 教えてもらったのは、「堂々と楽しくやればいいのよ」ということです。演技の細かいことというより、「お芝居や舞台は楽しいものだからね」って、言葉でも立ち振る舞いでも教えてくださった感じがします。