声優として第一線で活躍する上坂すみれさんが、再び舞台『ゲゲゲの鬼太郎』でねこ娘役を演じる(舞台『ゲゲゲの鬼太郎2025』8月2日~16日東京・明治座、8月21日~25日大阪・新歌舞伎座)。2022年に上演された前作が、人生初の舞台だったという上坂さんにとって、この作品は特別なもの。髪色を紫にしたあらたな「ねこ娘」スタイルで水木しげる縁の町・調布に登場。新作への意気込み、他のキャストやねこ娘というキャラクターについての思い、そして原作・水木しげる作品への愛などについて聞いた。(全2回の1回目/2回目を読む)

©細田忠/文藝春秋

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前回は人生で初めての舞台だった

――2022年に続きねこ娘を演じられる心境は。

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上坂すみれ(以下、上坂) 私にとって人生で初めての舞台出演がこの『ゲゲゲの鬼太郎』という、とても大きな舞台でした。公演を終えて、いい思い出になったなあと満足していたので、「もう一回舞台でねこ娘をお願いします」というご連絡をいただいた時はすごくびっくりしました。それも新作で、ストーリーもまったく新しくなるので、本当に楽しみです」

©細田忠/文藝春秋

――前回、声優の仕事とはまた違う、舞台ならではの魅力や手応えを感じられたのでしょうか。

上坂 そうですね。声優業をやっていると、こういった大規模な舞台はあまり機会がないんです。まるまる2カ月間ひとつの作品に打ち込める、また『ゲゲゲの鬼太郎』の世界に入れるのがすごく楽しみです。

©細田忠/文藝春秋

――前回の公演は、コロナ禍の影響で東京公演が半分ほど中止になりました。

上坂 幸い大阪公演は全て上演できましたが、東京は半分くらいお休みになってしまって。大阪公演を走りきれて、そこはすごくよかったなと思う反面、東京で行こうと思ってた日が休演になってしまったというファンの方の声もよく聞いたので、残念に感じていたところもありました。