日本経済の中心地、東京・丸の内から“マル秘”財界情報をくわしくお伝えする『文藝春秋』の名物コラム「丸の内コンフィデンシャル」。最新号からダイジェストで紹介します。
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超大手に迫るゼネコン
建設業界でインフロニア・ホールディングス(岐部一誠社長)の積極果敢な経営姿勢が目立つ。先頃決めたのは三井住友建設(柴田敏雄社長)の買収だ。これで売上高は1兆円を大きく超え、スーパーゼネコン5社の背中も見えてきた。
持ち株会社のインフロニア傘下の中核企業、前田建設工業(前田操治社長)はかつて堅実経営で知られた。創業家出身の当主は代々「前田又兵衛」を名乗った。平成バブル期にも本業に徹し、傷を負うことなく好財務を維持。それもあり三代目の前田又兵衛氏はバブル崩壊後、準大手ながら日本建設業団体連合会(当時)の会長も務めた。
積極姿勢に転じたのはグループの前田道路(今泉保彦社長)を敵対的TOBで子会社化した一件から。独立志向が強い前田道路は当時、カルテル事件に連座して経営が揺れており、それを逆手に取り込んだ。結果、共同持ち株会社のインフロニアが2021年に発足。岐部氏が社長に就任したのはこの時である。
インフロニアが世間をあっと言わせたのは日本風力開発(藤谷雅義社長)の買収だ。同社は03年に上場したが、問題が続いた。架空の斡旋取引で赤字を黒字に装う不正会計が発覚したのは13年。23年には塚脇正幸元社長(強制捜査後に辞任)による秋本真利衆院議員(当時)への贈収賄事件が東京地検特捜部に摘発された。にもかかわらず、インフロニアは2000億円超で日本風力開発を買収した。
実は三井住友建設は旧財閥系だが、近年は問題続きだ。
《この続きでは、三井住友建設が買収されるまでの経緯を解説しています》
※本記事の全文(約5000字)は、月刊文藝春秋のウェブメディア「文藝春秋PLUS」と「文藝春秋」2025年8月号に掲載されています(丸の内コンフィデンシャル)。全文では下記の内容をお読みいただけます。
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■連載「丸の内コンフィデンシャル」
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2月号 日産ホンダの同床異夢、ソフトバンクの隙間風、HISの後継者は?、犬猿の仲は続く
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出典元
【文藝春秋 目次】永久保存版 戦後80周年記念大特集 戦後80年の偉大なる変人才人/総力取材 長嶋茂雄33人の証言 原辰徳、森祇晶、青山祐子ほか
2025年8月号
2025年7月9日 発売
1700円(税込)
