西田氏を追って、京都に入ると…
我々が京都に入ったのは7月15日。京都新聞の一面トップは『自公が苦戦、過半数微妙』。京都選挙区情勢では「維新を共産・自民追う」とあった。定数は2なので自民党の西田氏は3番手に読める。さらに西田氏については「(自民)党支持層の半数の支持しか得られない」とあった。なんということだ。
レンタカーを借り、西田氏が公表していた当日の活動スケジュールを確認すると、14時からの「舞鶴市 バザールタウン舞鶴」に間に合いそう。京都市からはけっこう時間がかかりそうなので余裕をもってその演説会にした。
ようやく現地に到着すると西田氏の街宣カーはバザールタウン舞鶴ではなく隣接する立正佼成会の前にあった。演説も立正佼成会の建物から出てきた人に向けてやっていた。ピンポイントである。我々は建物の外で見ていた。演説が終わった西田氏はこちらにもやってきた。チャンスだ。いよいよ会話ができるかもしれない!
さて、ここで我々が事前に準備した「西田対策」を書いておこう。ジャーナリストの鈴木エイトさんが序盤に京都に入って西田氏に質問をしたら、「ひめゆりの発言については雑誌『正論』に書いたので、メディアには答えていない」と言われたという。つまり『正論』を読んでから来いという言い方にも思えるし、逃げにも思える。エイトさん情報があったので私は『正論』7月号を購入して備えた。これが西田対策である。
では現場に話を戻そう。西田氏は小走りでこちらにやってきた。握手をしながら私は聞いてみた。
――今日の京都新聞に西田氏は自民党支持層の半数の支持しか得られないとありました。原因はなんだと自己分析されてますか?
西田「いろいろあってわかりませんけど教えてください」
西田氏は立ち去ろうとした。そのときだ、ダースレイダーが「西田さん、『正論』読みました!」とその背中に呼びかける。
すると西田氏がピタッと止まった。くるりとこちらを向いて再びこちらに近づいてきたではないか。西田作戦、大成功である。