プロ野球の世界では選手、監督がメディアを通じて多くの言葉を発信しています。その言葉に込められた意味とは――。1991年からスポーツ報知の記者、現在はジャーナリストとして、30年以上にわたりプロ野球を取材する鷲田康氏の連載「野球の言葉学」。「週刊文春 電子版」で配信した2025年の前半戦、日米で話題となった選手・監督の「言葉学」をピックアップしました。
大谷翔平(ロサンゼルス・ドジャース)マウンドの方が重要な局面を迎える場面も多いし、どちらかというと熱くなっている|鷲田康
ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平選手(31)を巡って、メジャーリーグのレジェンド3人が激論を交わすシーンがあった。 これは米テレビ「フォックス・スポーツ」が投稿した映像で、元ニューヨーク・ヤンキー…

新庄剛志(北海道日本ハムファイターズ 監督)あのラバーは間違いなく替えないと。ファイターズの球場があの硬さなら、僕がお金を出して替えます|鷲田康
「無敵の人」とは「2ちゃんねる」開設者の西村博之氏が言い出したインターネットスラングで、社会的に失うものが何もないため、犯罪を起こすことに何の躊躇いもない人という意味だ。 犯罪云々は別として、タレン…

藤川球児(阪神タイガース 監督)日々順調であることを疑って、不安であることが正解と思えるような、そんな組織が最後、一番上にいるんじゃないかと思っています|鷲田康
今季から阪神を指揮する藤川球児監督(44)は、評論家時代の解説がピカイチに面白かった。結果論ではなく、独自の視点で次の展開を予測し、その予測通りになったときも、そうでなかったときも、ベンチや選手の心…

新庄剛志(北海道日本ハムファイターズ 監督)1年向こうに行ってダメで、違う球団ってなると、監督をしている立場としては『はっ?』となりますよね|鷲田康
このしつこさには裏がある。そんな指摘を聞くのが、上(うわ)沢(さわ)直之投手(30)のソフトバンク移籍に対する日本ハム・新庄剛志監督(53)の度重なる厳しい発言だ。 事実経過はこうだった。 一昨年オ…

藤浪晋太郎(元阪神タイガース 投手)携帯でも年々、アップデートされていくじゃないですか。でもOSは変えないでしょ?|鷲田康
シアトル・マリナーズ傘下の3Aタコマ・レイニアーズを自由契約となった藤浪晋太郎投手(31)のDeNA移籍が確実なようだ。 藤浪といえば大阪桐蔭高校で甲子園大会を春夏連覇し、阪神入団1年目から10勝を…

トレバー・バウアー(横浜DeNAベイスターズ 投手)自分に対する怒りと落ち込みがある。色々と試しているが、うまくいっていない状況だ|鷲田康
また感情が抑えられなかった。6月28日の巨人戦に先発したDeNAのトレバー・バウアー投手(34)は、6回途中までに7安打を浴び5失点で降板。ベンチに戻ると怒りを爆発させるように、大原慎司チーフ投手コ…

山川穂高(福岡ソフトバンクホークス 内野手)似合っているでしょ? 寝ぐせがひどいので、朝はセットが楽!|鷲田康
新庄剛志監督率いる日本ハムが快調に飛ばしているパ・リーグのペナントレース。しかしその中でジワリジワリと順位を上げてきているのが、交流戦の覇者・ソフトバンクだ。「若手が順調に育って新庄監督の『勝負のシ…

長嶋茂雄(読売巨人軍終身名誉監督)俺だって失敗したんだ。松井だって失敗しても、またやり直せばいいんだよ|鷲田康
6月3日に亡くなった長嶋茂雄さんの葬儀と告別式が8日、東京・品川の桐ヶ谷斎場で行われた。 式にはV9巨人の盟友、ソフトバンク・王貞治球団会長に原辰徳前巨人監督、中畑清元DeNA監督ら球界関係者が参列…

鈴木誠也(シカゴ・カブス外野手)相手の投手の速い球に対していい形で、良いポイントで捉えられれば、ああいう打球がいく|鷲田康
ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平選手(30)一色のメジャー報道。大谷だけでなく真美子夫人や愛犬・デコピンすら、その一挙手一投足が報じられる過熱ぶりだ。一方、グラウンドで結果を残しているのに、ほとん…

中野拓夢(阪神タイガース 内野手)そりゃ『大丈夫です』って言うに決まっているでしょ。『ダメです』なんて言わないでしょう|鷲田康
阪神ファンがザワついたのは、5月7日の巨人戦で起こった中野拓夢内野手(28)への死球を巡ってだった。この試合の7回に巨人・高梨雄平投手(32)が中野の背中にドスン。その死球に虎党が「故意ではないか」…

田中将大(読売巨人軍 投手)自分が良くなるために必要なことが転がっていると思う。色んなところにアンテナを張ってやりたい|鷲田康
「楽天では考えられなかった光景です。あの光景を見てマー君は巨人に移籍して良かったと思いました」 楽天のある関係者が驚きの表情でこう語っていたのは、5月1日の巨人対広島戦後のある出来事だった。 この試…

佐藤輝明(阪神タイガース 内野手)すぐに使うかって言われたらそこは微妙ですけど、試してみる価値はあるんじゃないかと思います|鷲田康
いま球界は「トルピード(魚雷)バット」の話題で持ちきりだ。元マサチューセッツ工科大学の物理学者で、昨季はニューヨーク・ヤンキースのアナリストだったアーロン・リーンハート氏(48、現在はマイアミ・マー…


