「この間は、『TikTokで100万再生いきそう』って喜んでました。76歳でTikTokのバズりとか気にする人も、そういないと思いますよ」
家族で行くイチゴ狩りでさえ、Mr.マリックの姿で来たことも……。Mr.マリックはなぜ40年近く、まばゆいマジシャンとして活躍し続けられるのか? 娘であるLUNAさんから見た「父のスゴさ」を紹介。(全3回の3回目/最初から読む)
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「コラボは二度と無理」父マリックのこだわり
――LUNAさんのCDデビューが2003年。当初はマリックさんの娘であることは隠していたとか。
LUNA 親の力だとか言われたくなかったので、年間300日はクラブで企画を立てて、自分でも150本ライブをやっていました。チラシをつくって。「これ置いてください」って一軒一軒お店をまわって頭を下げる。
大変……当時は大変だと思っていないんですよね。自分の手足で開拓していかないと、私は自分の人生がうまくいかないことをずっとお父さんのせいにして、愚痴って生きていく人間になりそうだった。私の行動は全部、「私」を認めてもらうための人生なんです。
――その後、Mr.マリックの娘として『徹子の部屋』『千鳥のクセスゴ!』など多数のテレビ番組で親子共演をしてきましたよね。
LUNA 『クセスゴ!』では私が歌、お父さんがマジックという共演だったんですけど、お父さんの本気がすごすぎちゃって、マジックとのコラボは二度と無理だなと(笑)。私は“抜き”加減がカッコイイ派だけど、お父さんはとにかくきっちり。コンマ何秒で、カメラはここのこの角度でとか……。
――でも、EP『Untitled Love』のリード曲「愛でしかない (feat. 紅桜)」では共演を。「愛」がテーマなんですね。
LUNA 去年お父さんと初めてツアーを回った時に、共演用の曲(「EGO」)を作ったので、今度はお母さんに向けた曲(「ありがとうママ」)も初めてつくりました。今回の「愛でしかない」のMVでは、お父さんととんねるずの木梨憲武さんが扮する「Mr.ノリック(木梨憲武によるパロディ)」が “ダブルハンドパワー”を披露してるんですよ。36年の時を経て、まさか共演するとは……。
――木梨さんには、誰がオファーを?

