「某テレビ番組で跳び箱を17段跳んだことがあった」幼児体操の教室を始めた“きっかけ”

――これは、どういった経緯で。

逸見 『5時に夢中!』が終わってから、福島放送の帯番組をやらせていただいてたんですけど、そのレギュラーもなくなって。息子も生まれたばかりだし将来のことを改めて真剣に考えなければ、と。それで自由が丘の体操教室がサポートスタッフを募集していたので、応募して採用していただいて。

 昔、某テレビ番組で跳び箱を17段跳んだことがあったんですが、その話がご縁になりましたね(笑)。もちろん、幼児体操指導の資格もとりました。

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 自分の子どもも小さくて、教室の子どもたちと同じ年齢くらいだったんです。我が子との体験で得たものを教室の子たちとの触れ合いに活かせますし、その逆で子育てに活かせたり学びも沢山あります。それで実際に始めてみたら、ものすごく楽しくなってきて。

 若い頃から、野球だけでなく、バク転をやったり体を動かすこと全般が得意なので、それが仕事に結びついてる感じです。「これってもしや、天職なのでは?」と思うくらい充実しています。

 その教室での指導経験をきっかけに、麻布台にある東京アメリカンクラブで幼児体操の主指導も任せていただくようになったんです。英語もできることもあって、インターナショナルスクールに通うお子さんたちに体操を教える機会をいただいています。

 インターの子どもたちはまた違った視点を持っているので、教える中でこちらも新しい発見が多くて。教室や家庭での接し方にも良い影響を与えてくれていますし、ますますやりがいを感じていますね。

 

――「アクティブキッズPE」は、英語を話す子たちが対象ですか。

逸見 どなたでもウェルカムです。セミパーソナルなクラスなのでそれぞれの子どもたちの目線で向き合うという点を重視しています。

 鉄棒、縄跳び、跳び箱、マット、ボールなどを通じて小学校に入ってからも役に立つ身体づくりと、子どもたちが好きなこと、得意なことを見つけられるレッスンを行なっています。もちろん英語もつかってやっています。生徒さん募集中です!!

「親父、受けたかっただろうなぁ」取材を受けるたびに父のことを思い出す

――昨年12月で52歳になりましたが、体は動きますか。

逸見 子どもたちの無限のパワーでむしろ元気をもらって体を動かせています。僕の師匠は還暦をむかえられても現役で惚れ惚れするくらいキレイな側転をされますし、アメリカンクラブでご一緒しているフェンシングの江村さん(江村宏二氏)もバク転ができたりと、すごい諸先輩方がいます。

 体が動かないなんて言っていられないですからね。もちろん、毎日ストレッチはかかせませんが(笑)。

――52歳といえば、お父さんが亡くなった48歳という年齢を過ぎていますが。

逸見 48歳になる前は不安がありましたよ。「ひょっとしたら、自分も48歳あたりで……」なんて考えていましたけど、実際にその年齢を過ぎたら「まだまだ元気で生きていけそうだな」って(笑)。40歳から毎年欠かさず人間ドックも行ってますし、飲み過ぎ、食べ過ぎにも注意していて。タバコも、止めてから10年以上は経っていますね。

 そしてなにより毎日息子の無邪気な笑顔を見ていると、両親ともに健康第一で彼の成長をサポートし見届ける義務があるんだと強く思いますね。病気なんかになっていられない。自分が経験した悲しい思いを息子にはさせないぞって。自分の両親の分まで今ある家族とともにエンジョイするぞっ、生きてこそだぞって(笑)。

 お話ししたように、父は本当に前に出て話したり、インタビューをするのも受けるのも好きな人だったので、生きていたら、こういった取材も積極的にガンガン受けて、自分が建てた家の話も喜んで話していただろうなって思うんです。なので、こういう取材を受けるたびに「親父、受けたかっただろうなぁ」と父を思い出しますね。

 

撮影=釜谷洋史/文藝春秋

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INFORMATION

逸見太郎さんが運営する幼児体操教室「アクティブキッズPE」のホームページはこちら
https://www.activekidspe.com/

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