「週刊文春」の表紙が9月から変わります。

「週刊文春」は、1959年4月の創刊時からしばらくは女性のポートレートを表紙にあしらっていましたが、1977年5月から和田誠さんのイラストに切り替えました。和田さんの手掛けたポップで鮮やかな色彩のカバー画は、それまでの週刊誌の表紙の概念を覆し、モチーフについて和田さん自らが綴った「表紙はうたう」とともに「週刊文春」のアイコンとして長年愛されてきました。

「毎週、どんなことを考えながら描いていたのかな」

 和田さんは2019年10月に逝去されましたが、以降も「アンコール」という形で、以前表紙に使用した絵をあしらい続けてきました。今回、表紙を一新することになりました。

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「週刊文春」2025年8月28日号

  現在発売中の「週刊文春」(2025年8月28日号)の表紙は、和田さんが48年前に描いたイラストです。和田さんの妻である平野レミさんはこう語っています。

「これは41歳の時の和田さんが、『週刊文春』のために最初に描いた表紙。手紙をくわえて、夜空の中を、誰のところに飛んでいこうとしているのかしら。和田さんは仕事のことを家で話さなかったから、雑誌が家に届いてはじめて『今週はこんな絵なんだ』ってわかるんです。毎週、どんなことを考えながら描いていたのかな。きっとこの時は、40年も表紙を描き続けるなんて思ってなかったでしょうね」 

 なお、8月28日に発売される次号の「週刊文春」では、平野レミさんと、長男でミュージシャンの和田唱さん、次男で実業家の和田率さんが、和田誠さんの表紙にまつわる思い出を語り合う鼎談を掲載予定です。

週刊文春 2025年 8/28 号 [雑誌]

 

文藝春秋

2025年8月20日 発売

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