「週刊文春」は今週号から表紙を一新。3カ月ごとに、新たなイラストレーターの方に表紙を担当していただきます。表紙がリレー方式となるのは、「週刊文春」史上初のことです。
トップバッターを務めていただくのは髙橋あゆみさん。デザイン事務所にデザイナーとして勤務しつつイラストレーターとしての活動を開始。2023年に独立した30代の気鋭のイラストレーターです。
――依頼が来たときはどう思われましたか。
髙橋「『週刊文春』の表紙のイラストレーションを、と依頼をいただいた時は驚きました。最初は迷惑メールかと疑ったのですが、何度も読み直して、本物だ、と(笑)。
和田さんの週刊文春の表紙絵を収録した作品集(『特別飛行便 和田誠・週刊文春表紙画選』1982年刊)を7、8年前に地元の古本屋さんで見つけて、それ以来大切に持っています。週刊文春=和田誠さんの表紙というのが当たり前の感覚だったので、まさか自分が、と恐れ多い気持ちです」
――リニューアル1号目の表紙に込めた思いを教えてください。
髙橋「新しい門出を祝う気持ちを込めて、明るい絵になるよう意識しました。和田さんが最初に描いた表紙では鳥がエアメールをくわえています。それが、2000号目で飛び立ったというお話を聞き、リニューアル1号目は、エアメールが届いたあとをイメージしました。家に置いてあっても馴染むような表紙になるよう、親しみやすさと同時に品のある絵にしたいと思っています」
髙橋あゆみ/たかはしあゆみ
広島県出身。多摩美術大学美術学部絵画学科油画専攻卒。
桑沢デザイン研究所デザイン専攻科ビジュアルデザインコース卒。デザイン事務所にてデザイナーとして勤務しつつイラストレーターとしての活動を開始。2023年2月に独立。

