「秋葉原へ1回撮影しに行ったときにいきなり男に殴られて」
YouTubeチャンネル登録者数53万人超えのカリスマ女装家・ひめにぃ様(28歳)は、撮影中の危険なエピソードをそう語る。10代で女装を始め、女装インフルエンサーとしての地位を確立した彼の軌跡とは。
「男の姿を出さない」という女装界の暗黙のルールを破った先駆者
「昔は『なんで女装してるの?』みたいな批判的なコメントがあった記憶があるんですけど、そういうのは今あまりなくなったかもしれないです」とひめにぃ様は語る。SNSでの女装投稿を始めた9年前と比べると、社会の受け止め方にも変化があったという。
4〜5歳の頃、姉のプリキュアの衣装を着たのが女装の始まりだったという彼は、その後も隠れて女装を続けていた。中学生の頃には、3歳年上の元カノの協力もあり、化粧道具も揃え始めた。興味深いことに、この時期のひめにぃ様はヤンキーでもあったという。
「ヤンキーの格好はまわりに合わせていたって感じですね。正直、ダサいなと思ってたし」と当時を振り返る。家庭環境が複雑で寂しさから夜遊びをするようになり、ヤンキー仲間との付き合いが始まったが、17歳頃には完全に関係を絶ったという。
女装が家族にバレたときは大変だった。「家族会議みたいになって」「女装してるってことは、女の子になりたいの?」と聞かれたが、「普通にただかわいいものが好きなだけで、女装するのが好きなだけ」と説明したという。
ひめにぃ様が女装界に変革をもたらしたのは、「元の男の姿を出さないのが暗黙のルール」だった閉鎖的な世界に風穴を開けたことだ。「女装すると、性格とか話し方もみんなお上品に変わるんです」と指摘するように、従来の「女装キャラクター」像に疑問を持ったひめにぃ様は、あえて声を低くし、男っぽいキャラクターでSNS活動を始めた。
「女装界の変革ですね。あれをやり始めたのは自分が最初だと思いますね、たぶん」と自負するひめにぃ様。彼の活動によって、より多様な女装表現が可能になった現在の流れが生まれたのだ。
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