車弄りを趣味にする人たちのなかでも、「見せるためのカスタム」に傾倒する者の情熱には目を見張るものがある。“イベント展示”に心血を注ぐ、型破りなオーナーたちの素顔とは?
今回は「第十一章 赤鬼富岡杯 生涯現役伝説」の出展者から、AZワゴンをカスタムする「ゆうき」さんをご紹介。
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再々婚当初、妻はかなり渋い反応だったが…
18歳で免許を取ってすぐ、15系のクラウンを買ったんですよ。中学生の頃から好きな車だったので、高校に通いながらガソリンスタンドと中華料理屋のバイトを掛け持ちして、どうにかお金を貯めて。
でも、せっかく苦労して買ったクラウンですが、それから2ヶ月ほどで廃車にしてしまったんです。ちょうど引っ越しの作業で疲れが溜まっていて、狭い農道のすれ違いで目測を誤り、田んぼに落ちてしまいました。電装系が完全にダメになりましたし、何より農家の方には本当にご迷惑をおかけしたと思います。
それから、ちょうど子どもが生まれたこともあり、今度はアルファードを買ったんですね。最初から弄ってある車で、エアサス、フルエアロのタマを選んで。ただこれも、ローンが残っているうちにエアサスが壊れてしまい、あまり乗らずに手放すことになったんですよ。
その後も車はちょいちょい乗り替えていましたが、そのことで当時の妻から文句を言われることはなかったですね。ですが子育ての面ですれ違いが増えていき、10年ほど前に離婚することになって。その後も一度離婚していて、今は3度目の結婚生活になります。
今の妻とは幼稚園と中学が一緒で、昔付き合っていたんですよね。お互いバツはついているのですが、もう気心も知れていますし、自然体でいられるといいますか。
ただ車に関しては、最初はかなり渋い反応でしたけどね。妻と再会した当時はもう、今のAZワゴンを弄っていたので……。「わざわざお金をかけてこんな風にする意味がわからない」という感じでした。
でも実は、私自身が千葉県で「GARAGE KEYCREW」という車のコーティング屋をやっていて。AZワゴンは店の看板車という面もありますから、こういったイベントを一緒に回りつつ、少しずつ理解を得ていったんです。
今はコーティングの仕事を含め、全面的に応援してくれていますよ。今日も一緒に来ていて、「ちゃんと営業かけてこい」と尻を叩かれていて(笑)。自分からそういう動きをするのが苦手なので、背中を押してくれるのはありがたいですけどね。
自分の方が2つ年下なこともあり、普段から完全に尻に敷かれちゃってますけど……。この車はまだ弄りたいので、イベントを回りながら「次はここ弄っていい?」と妻を説得できたらいいですね。
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