「改革につながると信じ、信を問いたい」

 学歴詐称問題で揺れる伊東市の田久保眞紀市長(55)。進退が注目される中で選んだのは、自らに不信任を突きつけた市議会の解散だった。

東洋大は除籍と明言

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多額のカネがかかる市議選

 地元紙記者の解説。

「9月1日の市議会で田久保氏に対する不信任決議案が全会一致で可決。田久保氏は辞職・失職か市議会解散の2択を迫られ、10日、市議会を解散しました。これに伴い、10月12日告示、19日投開票の日程で市議会選挙が実施されることになりました」

市長の不信任決議案を全会一致で可決した市議会

 このイレギュラーな市議選に対し、市が選挙費用として計上したのは6300万円。物価高などが影響し、前回の市議選の1.4倍の金額だという。

「加えて、市議選の日程が市内の伝統的な祭りと重なり、観光面への影響も懸念されています」(同前)

世間の批判もどこ吹く風

 解散前に副議長を務めた青木敬博前市議が憤る。

「田久保氏は市民ファーストを掲げて当選しましたが、今回の解散は“自分ファースト”。市長給与が欲しいがための延命措置としか思えません」

 市議会の百条委員会に対して証人尋問への出頭や卒業証書とされる書類の提出を拒否したことでの地方自治法違反や、卒業証書とされる書類を市議会議長らに見せたことに対する偽造有印私文書行使の疑いで刑事告発されている田久保氏。

市議会解散を報告したXの投稿

 だが、当の本人はXでメガソーラー反対運動の実績をアピールしたり、自撮り写真を投稿するなど、世間の批判もどこ吹く風だ。学歴詐称問題について、周囲にはこう語っているという。

「除籍って分かった夜は眠れなかったんだけど、あとは回復してきたかな」

 田久保氏の知人が語る。

「メンタル面を心配する周囲に対し、本人は『私は一晩眠ればシャキッとします!』と言って、ケロッとしている。田久保氏の母親も『眞紀があんなに強い子だと思わなかった』とベタ褒めしていました」

 そんな田久保氏が市長の椅子を死守するためには、市議選で“田久保派”候補を当選させる必要がある。