「仕事ができて社内での人望も厚い」転職先で出会った恋人が“モラハラ彼氏”に豹変した経緯

――今回の2作目では、その後転職先で出会った彼に「首を絞められた」話が描かれていました。

かりんこ 彼はとにかく仕事ができて社内での人望も厚い人でした。「最年少で執行役員になるんじゃないか」なんて噂もされていました。

 彼が私になんとなく好意を持ってくれているのは気づいていましたが、過去の経験があるから「実は裏表がすごいんじゃないか?」って警戒していたんです。

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――では、どんな経緯で交際するように?

かりんこ 「お試しでもいいから付き合ってほしい」と言われて、「そこまで言ってくれるなら……」とOKしてしまったんです。そしたら、私が知らないうちに、会社中の人たちに「かりんこと付き合っている」と広められて。

――お試しのはずだったのに。

かりんこ 後から聞いた話なのですが、男性社員には「かりんこは俺の女だから」と牽制をかけていたそうです。気づいた時には、「お試しで付き合っている」なんて言えない状況が出来上がっていました。

――そしてある日、口論の末に首を絞められる、という事件が起きてしまいます。いったい、何がきっかけだったのでしょうか。

かりんこ 付き合ってから、モラハラな一面が見えてきたんですよ。その日も、彼の家に行って掃除をしたら、「ゴミ箱の位置が数センチ変わっている」「俺と結婚した時にかりんこが困らないように言っているんだ」とチクチク言われて。

「そもそも結婚なんて考えていないんだけど」と反論したら、フライパンを投げつけて来ました。

『お気楽ポジティブ女の私がメンヘラ製造機になった話』より

「一緒に死のう」彼が馬乗りになって、首を絞めてきて…

――彼は、かりんこさんとの結婚を真剣に考えていたから怒ったのでしょうか?

かりんこ 結婚も考えていたのだとは思いますが、それよりも自分のプライドを傷つけられたことが許せなかったんだと思います。

 役職や年収、学歴などをつらつら並べながら「こんな良い条件の俺が、お前ごときの女と結婚してやるって言っているんだぞ」「会社中が俺達のことを祝福してくれているのに、がっかりさせるつもりか?」とまくし立ててきたんです。

――それにかりんこさんもカッとなって、口論になった?

かりんこ はい。思っていた不満を、すべてぶちまけてしまったんです。そしたら彼が、「もう分かりあえないなら、一緒に死のう」と言って首を絞めてきて。

――その時の状況を、もう少し詳しく伺ってもよろしいですか。